Daily Archive: 2014年12月10日

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地域学におけるICTの効果的な活用

地域学におけるICTの効果的な活用

~中山間地域の持続発展を担保する人材の育成のために~

来年度も、全校生徒を対象にしたESD活動として、瀬戸内海の過疎化高齢化が進む白石島での研修や、中山間部におけるICT活用の先進地徳島県上勝町への視察、ユネスコスクールとして海外の高校生徒との交流や意見交換も継続して実施していく予定です。また、小・中・高の校種間交流も積極的に行い、こどもの視点からさまざまな提案を行ったり、行事に企画参加したりする街並みプロジェクトを随時実施していきます。このようなアクティブラーニングを実施するにあたって、ICTの活用は大きなツールになります。

中山間部と都市部の格差を縮めるためにICTは重要なツールです。たとえば本校が毎年研修視察に訪れる徳島県上勝町では、高齢者がタブレット端末を駆使し、葉っぱビジネスを展開し高収入をあげています。

一方で、SNSの問題点が指摘されることも多いです。しかし、ユネスコスクール世界大会において、本校生徒が、「広島水害のときSNSを活用して高校生が自発的にボランティア組織を立ち上げ貢献した」ことを発表し、各国の高校生の共感を得ました。持続発展可能な世界をつくるために、ユネスコスクールとしてICTを活用し、中山間部を活性化したり国際協力を進めたりしていくことができるのです。

 

ESDの活動の中でICTがどのように活用でき、どのような効果をあげるのかを検証していきます。目前の現実に対しツールとしてICTを使いこなし、現実に生かすことができる力、これから求められる能力の一つです。

地域学の活動に積極的にICTを取り入れ、ICTを自分の考えを表現するツールとして効果的に活用し、情報収集や情報発信・パンフレットの作成・プレゼンテーションなどを積極的に行うことによって、中山間部を活性化させ、若者の定住化を図ることをめざします。とくに、本校には情報処理能力の高い地域ビジネス科の生徒がおり、普通科の生徒とコラボすることで相乗効果を期待しています。

現在、矢掛高校では、地域貢献活動が進路意識向上に役立ち、地域での活動を通じて地域学系や医療・福祉・教育系の大学への進学希望者が増加しています。普段の学校生活においても、地域との連携を意識する生徒が増えてきました。地域学の活動に積極的にICTを取り入れることで、これらの意欲が向上するとともに、情報系の進学希望者が増加することが期待されます。

また、次のような変容が見られることを期待しています。

○幅広い年齢層との交流、発表会やSNSよる交流を通して、コミュニケーショ ン能力やプレゼンテーション能力が伸長する。

○ツールとしてICTを利用することで人間関係を築く力、社会に参画し寄与する態度、ネット利用時の規範意識や公共心の向上が見られる。

○「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手としての意識をもち、ICTを活用して積極的に情報発信・情報収集する。

 

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