Daily Archive: 2014年12月20日

12月
20

第4回やかげ学発表会

第4回やかげ学発表会が終了しました。今回150人のお客様に来ていただきました。ありがとうございました。

「立派に成長した3年生は、みごとにやりきりました。感激しました。私が、誇りに思う生徒たちです。」などという感性的な分析では生徒たちに失礼です。少しずつ分析を深めていきます。

今回のやかげ学発表会の大きな特徴は、体験発表会ではないということです。体験を通して課題を見つけ、その課題を解決するための方法を提案するというイノベーションの切り口です。各チームが工夫して考え、プレゼンテーションしました。高齢化問題、農業人口の減少、小学校の統廃合、若者の定住策。中山間地域が抱える典型的な課題を取り上げ解決策を提案します。未熟な部分はもちろん多くあります。しかし、体験を通しての提案は刺激的です。「高校生もしっかり考えているんだなあ」 オーディエンスとして来ていただいた行政関係の方のコメントです。大人を刺激し、課題解決ら向かわせる、そんな側面も見受けられました。

一方で課題も。今回多くのチームの発表で反省点として挙げられていたのは、個人として、チームとして「活動の目標が不明確であった」こと。生徒たちがこのような課題意識を持つことが、ステップアップした証です。目的意識の乏しい総合コースの生徒たちに体験活動を通して目標意識をもたせることをめざして始まったやかげ学。その生徒たちが自分たちの目的意識のなさに気づき、それを課題として捉えられるようになったこと。「行動目標をいかに明確に設定させていくか」私たち教職員に向けられた指導上の課題でもあります。

「恐らくこれから「やかげ学」では、そうした「活動目標」の明確化が本格的に取り組まれていくことだと思われるが、「ベストを尽くせ!」的なスローガンで終わらないようにするための「仕掛け」、そして何よりもその設定「時期」。この部分が効果的な「目標設定」の肝になってくるだろうし、また「やかげ学」の更なる「進化」の原動力にもなるだろうと感じた。」 「毎年のことをただ繰り返している訳ではない、進化するやかげ学というのが実感された一日だった。」

(「矢高だより For teachers」から)

アンケートをもとにやかげ学発表会大賞を決定し、表彰しました。

やかげ学発表会大賞

ポスターの部   美川小学校グループ

プレゼンテーションの部 矢掛保育園グループ

 

ステージ発表(老人福祉センター)

ポスターセッション

ステージ発表(小田小学校)

フィナーレ

楢崎学校評議員からお手紙をいただきました。

 

矢掛高校では、普通科探究コース・総合コース、地域ビジネス科がスタートして4年目を迎える。一人一人の生徒によりきめ細やかな指導が可能なシステムを構築し、各コースで柱となる目標と特色ある取組を設定している。
総合コースでは、学校設定教科として平成22年度から「やかげ学」を開設している。「やかげ学」は、学校設定教科「環境」の中から、地域との連携やボランティア活動の部分を分化・発展させた教科である。地域での活動体験を通して、達成感や充実感を持たせるとともに、自己の進路を模索する活動に結びつけることをめざしている。職業体験を中心として地域での様々な体験活動を通じて、多様な立場の人や異世代の人とふれあい、地域社会における自分の役割や立ち位置を自覚するような活動を実施している。その過程で、人との心の繋がりや社会との繋がりに気づき、自尊感情のある自立した人間へと成長させていきたい。「かかわり」「つながり」を尊重するなかで、社会的・職業的に自立し、社会の中で役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力を身につけさせていくであろう。
「やかげ学」は、矢掛町と本校が協定を結び、矢掛町の施設において総合コース生徒が職場実習を体験する学校設定教科で、毎週木曜日の午後に実施している。第2学年の「やかげ学Ⅰ」から第3年の「やかげ学Ⅱ」にかけての2年間学習する。「やかげ学Ⅰ」は7月まで、矢掛町についての講義を中心に学習し、9月から実習を行う。「やかげ学Ⅱ」では、7月まで実習を行い、9月から活動のまとめとプレゼンテーションの準備を行い、最後に施設の方や地域の方、中学生を対象に報告会を実施し、活動を終える。実習は、過疎化が進む矢掛町において課題となっている福祉・教育・農業及び医療関係に特化しており、卒業時の進路決定において、それらの領域への進学就職が増加したのは、大きな成果である。さらに、上級学校卒業後、地元に就職し地域に貢献する人材も増えている。

取組の特色

①矢掛町、矢掛町教育委員会と協定を結び、地域と密接に連携した活動である。
②「矢掛町とは」の講義の講師はすべて矢掛町の職員による出前講座である。
③1年間(2学年にわたって)約30回という長期間にわたって実習を行う。
④評価基準に基づき各施設で生徒の活動状況を観察して評価してもらう。
⑤本校生徒への効果だけでなく、受入施設側にも効果が期待できる活動である。
⑥文化センターの大ホールで報告会を実施し、関係者以外の地域の方や中学生にも活動を知ってもらう。

地域との連携を重視した様々な形態の学習活動を通して、他者との関係性、社会との関係性、自然環境との関係性を認識する。また社会に積極的に寄与する能力を育成し、持続可能な社会が実現できるような価値観と態度を養うことを目的としている。「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手を育成していく。「やかげ学」を中心に各教育活動の中にあるキャリア教育の機会を意図的・系統的につないでいくとともに、地域の諸団体・機関と連携し、就労機会の確保に向けた活動も行っていきたい。

山陽新聞12月26日

 

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14206

12月
20

感動のやかげ学発表会

 まさに感動でした。思わず涙。 We were so impressed and burst into tears!

 緊張した人もいましたが、立派に胸を張って発表できた、やかげ学発表会。 Some felt a little nervous, but everybody could give presentations bravely. Yakage Study presentation!

IMG_2711  IMG_2715 IMG_2719   IMG_2741 IMG_2790   IMG_2792 IMG_2831   IMG_2843

 みんなありがとう!お疲れ様。 Thank you, everybody.  Good job!!

 保護者の皆様、地域の皆様、足元の悪い中、お越しいただき、誠にありがとうございました。心より感謝申し上げます。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14196