Daily Archive: 2015年1月27日

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学習から学修へ

学期ごとに、各教科で授業研究を行っています。テーマは「学習内容の定着を目指した授業の工夫・改善」

学力向上への組織的取組の継続に向けて、教科のチーム力を向上させます。そのために教科会議を活用し、学力向上に向けての議論を行い、授業改善のアイデアの交換、教材や進度等の情報共有を図り「授業改善」から「学力向上」につなげていきます。

今回の授業研究では、アクティブラーニングの手法を積極的に取り入れています。

 世界史[2年]

 英語[1年]

アクティブラーニング

教員による一方向的な講義形式の教育とは異なり、学修者の能動的な学修への参加を取り入れ た教授・学習法の総称。学修者が能動的に学修することによって、認知的、倫理的、社会的能力、 教養、知識、経験を含めた汎用的能力の育成を図る。発見学習、問題解決学習、体験学習、調査 学習等が含まれるが、教室内でのグループ・ディスカッション、ディベート、グループ・ワーク 等も有効なアクティブ・ラーニングの方法である。(文部科学省「用語集」)

 

「学習」?  「学修」?

「新たな未来を築くための大学教育の質的転換に向けて~生涯学び続け、主体的に考える力を育成する大学~」(答申)には、冒頭、「将来の予測が困難な時代が到来しつつある」と分析し、不透明な時代を切り拓くために大学教育の質的転換を促しています。答申では一貫して「学修」という表現となっています。答申でも、「大学設置基準上、大学での学びは『学修』としている。これは、大学での学びの本質は、講義、演習、実験、実技等の授業時間とともに、授業のための事前の準備、事後の展開などの主体的な学びに要する時間を内在した『単位制』により形成されている」と述べています。

 

高校までは「学習」、大学からは「学修」なのです。大阪観光大学加藤素明教授は、次のように示されています。

 

大学というところは、学生も教職員も、皆がみずから、自分に何が必要なのか、自分に何が求められているのかを考えて、自分で主体的に学び行動することが求められている場所です。いつか誰かが自分に声を掛けてなんとかしてくれるだろうという待ちの姿勢では、何も変わりません。

勉強も同じです。先生から教えてもらって「習う(ならう)」という姿勢の学習では、けっして十分な成果は得られません。これからは、自分から率先して「学び(まなび)修める(おさめる)」ようにしていかないと、自他共に満足できる学びにはなりませんし、大学生活も物足りないまま終わることでしょう。

だからこそ、「学修」です。そして、この学修とはまさに、大学を卒業して社会に出てからも求められる「生きる姿勢」を養うことに他なりません。

 

高校までの「学習」から、大学での「学修」への変化。進学する生徒たちに伝えねばなりません。

 

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