Daily Archive: 2015年6月19日

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一千年の目覚め~毎戸遺跡調査速報展~

一千年の目覚め~毎戸遺跡調査速報展~が、6月19日(金)から25日(木)まで開かれています。22日は休館日

毎戸遺跡は浅海に所在する遺跡で、昭和49年に当時の国鉄井原鉄道の建設に伴い、岡山県教育委員会による発掘調査が実施されました。この調査で掘立柱建築の柱穴や「馬」の時が刻まれた土師器、硯、瓦等が発見され、この遺跡は奈良時代から平安時代初・中期に造られた古代山陽道に伴う駅家(うまや)[備中国小田駅]だと考えられています。駅家とは奈良時代頃、全国に道が整備された歳に30里(16km)ごとに設置された宿泊・休憩等ををする施設で、岡山県内にも9つの駅家が会ったことが文献資料からわかっています。しかしながら、その正確な位置がわかっていないのが現状で、毎戸遺跡は県内で唯一位置が確定している駅家址です。【毎戸遺跡確認調査現地説明会資料より】

毎戸遺跡の発見から、矢掛町は古代よりひらけており、歴史的にも地理的にも要所として人々の間で知られていたことは明らかです。やかげちょうにとって、古代山陽道と「備中国小田駅・毎戸遺跡」は永い年月を掛けて、近世では本陣・脇本陣のある宿場町へ。そして現代へと引き継がれています。現在の矢掛町は「道」を基軸に発展した町といっていいでしょう。毎戸遺跡はこの町の原点ともいえる貴重な遺跡なのです。

 

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