Daily Archive: 2015年8月25日

8月
25

第2学期始業式式辞

第2学期始業式にあたって

今年は戦後70年になります。この8月には戦後70年にあたって様々な行事が行われました。その中から2つメッセージを紹介します。

私たちは、経済のブロック化が紛争の芽を育てた過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、いかなる国の恣意にも左右されない、自由で、公正で、開かれた国際経済システムを発展させ、途上国支援を強化し、世界の更なる繁栄を牽引してまいります。繁栄こそ、平和の礎です。暴力の温床ともなる貧困に立ち向かい、世界のあらゆる人々に、医療と教育、自立の機会を提供するため、一層、力を尽くしてまいります。

私たちは、国際秩序への挑戦者となってしまった過去を、この胸に刻み続けます。だからこそ、我が国は、自由、民主主義、人権といった基本的価値を揺るぎないものとして堅持し、その価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献してまいります。

安倍晋三首相の戦後70年にあたって談話です。

 

原爆や戦争を体験した日本そして世界の皆さん、記憶を風化させないためにも、その経験を語ってください。

若い世代の皆さん、過去の話だと切り捨てずに、未来のあなたの身に起こるかもしれない話だからこそ伝えようとする、平和への思いをしっかりと受け止めてください。「私だったらどうするだろう」と想像してみてください。そして、「平和のために、私にできることは何だろう」と考えてみてください。若い世代の皆さんは、国境を越えて新しい関係を築いていく力を持っています。

世界の皆さん、戦争と核兵器のない世界を実現するための最も大きな力は私たち一人ひとりの中にあります。戦争の話に耳を傾け、核兵器廃絶の署名に賛同し、原爆展に足を運ぶといった一人ひとりの活動も、集まれば大きな力になります。長崎では、被爆二世、三世をはじめ、次の世代が思いを受け継ぎ、動き始めています。

私たち一人ひとりの力こそが、戦争と核兵器のない世界を実現する最大の力です。市民社会の力は、政府を動かし、世界を動かす力なのです。

田上富久長崎市長の長崎平和宣言です。

 

選挙権年齢を「20歳以上」から「18歳以上」に引き下げる改正公職選挙法が成立しました。国政選挙では来年夏の参院選から、18・19歳も投票できるようになります。国立国会図書館の調査では、197の国・地域のうち、80%以上が日本の衆院にあたる下院の選挙権を18歳以上としています。 今回の引き下げで日本はようやく国際標準に並ぶことになります。憲法改正の是非を問う国民投票法が昨年改正されました。この国民投票への参加年齢が18歳以上となっています。高校3年生の中に、投票権を持つ生徒と持たない生徒がいるようになります。そして、今大きな政治のうねりが起ころうとしています。

「投票しても何もかわらないから」 こんな考えで選挙権を行使しない若者が増えています。それに対して高齢者層は高い投票率です。人口の多い高齢者が多く投票し、人口の少ない若者層が投票しなければ、当然高齢者にとって有利な政策がより多く行われることになります。このような状況に対してメディアは「シルバー民主主義」という言葉を使用するようになっています。

どうか、社会の動きを見つめてください。新聞を読んでください。そしてその情報を鵜吞みせず、自分の考えを持って判断してください。18歳になったら必ず投票に行きなさい。戦争をしたくないというのは、絶対に利己的なことではないのです。「投票しても何もかわらないから」ではなく「投票しか変える手段はない」のです。

 

広島では、平和と核兵器廃絶の願いを球場から発信する「ピースナイター2015」がマツダスタジアムで8月5日にありました。広島―阪神戦の五回終了後、3万1170人の観客が、平和と広島東洋カープを象徴する緑と赤の特設新聞を掲げ、スタンドを染めました。

この夏休み、皆さんは大変活躍してくれ、大きな成果を上げることができました。この背景は、平和であるということを忘れないでいただきたい。

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