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6月
27

備中矢掛宿における和算の発展

矢掛町江良の貴布禰神社に、興味深い算額があります。

(矢掛町教育委員会)

算額とは、江戸時代の日本で、額や絵馬に数学の問題や解法を記して、神社や仏閣に奉納したものです。数学の問題が解けたことを神仏に感謝し、ますます勉学に励むことを祈念して奉納されました。

やがて、人びとの集まる神社仏閣を数学の問題の発表の場として、難問や、問題だけを書いて解答を付けずに奉納するものも現れてきました。

「私は、こんな難しい問題が解けた。他に解ける人はいるかい?」という自慢話・自己PRとなってきたのです。当然それを見て解答や、さらに難しい関連問題を再び算額にして奉納するようになったのです。

江戸時代後期、貴布禰神社に奉納された算額は、矢掛町の重要文化財となっています。

2問出されています。「球に内接する複数個の球」と「円に内接する複数の円」です。円の問題は次のような問題です。

答えの「五箇平方商加三箇以除外円径」ってわかりますか。

三平方の定理を使って解いてみました。

佐伯文具店 佐伯健次郎氏が所有する史料を元に研究しています。

このような素材をもとに、7月25日のオープンスクールで中学生対象の公開授業をします。

 

参考文献:岡山の算額 編集者:山川芳一

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