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4月
08

入学式を行いました

 4月8日、入学式が挙行されました。来賓や保護者の方々に多数御出席いただき、厳粛な雰囲気の中で、新1年生も緊張した雰囲気でした。さあ、新しい高校生活のはじまりです。

 

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式辞

 高妻山の木々にも春の息吹を感じられるようになって参りました。
 本日、矢掛町長 山野通彦 様をはじめ、多数のご来賓の方々のご臨席を賜り、平成二十五年度岡山県立矢掛高等学校入学式を挙行できますことに心よりお礼申し上げます。
 先ほど入学を許可した新入生のみなさん、入学おめでとう。今日から、この岡山県立矢掛高等学校の生徒として第一歩を踏み出すことになりました。新しい制服に身を包み伝統の校門をくぐったあなたがたは、これから始まる高校生活に対する大きな期待に胸膨らませていることでしょう。皆さんが一日も早く高校生活に慣れ、楽しく充実した生活を送ってくれることを願っています。
保護者の皆様、本日はお子様のご入学おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。今日から三年間、私たち教職員は、お子様の教育に責任をもってあたってまいります。子どもたちの健やかな成長には、学校、家庭、地域の連携が不可欠です。矢掛高等学校の教育活動に対しまして、一層のご支援をお願い申し上げます。
岡山県立矢掛高等学校は、明治三五年県内四番目の旧制中学校として開校された岡山県立矢掛中学校以来の伝統を受け継ぐ今年一一二年目を迎える歴史のある学校です。
言うまでもなく、高等学校は、将来、社会の有為な人材として、人類の幸福に貢献するにたる健全な人間性を鍛え上げる練磨育成の場です。この高校時代をよりよく生きるために、次の三つのことを実行することを求めます。
一つは、「規律ある行動をする」ということです。集団生活を営む人間社会において、私たち一人ひとりの自由や幸せを維持するため、規律を守ることは人類が作り出した知恵であります。規律に裏付けられてこそ、真の自由があるのです。自由と放縦は似て非なるものです。学校は社会の縮図です。本校における規律ある高校生活を通して、集団生活における役割の自覚と責任を体得し、思いやりのある、誠実な人間として成長することを望みます。
 二つには、「学ぼうとする心を継続する」ことです。学ぶとは、過去から現在に至る人類の営みを体系的に追体験することです。人間が社会的人間へと成熟する上で欠かせないこのプロセスでは、謙虚さが求められます。フランスの詩人ルイ=アラゴンは「ストラスブール大学の歌」という詩の中で「教えるとは希望を語ること 学ぶとは誠実を胸に刻むこと」と歌っています。常に課題意識を持って、積極的に問いかけていくことを望みます。
三つに、「志を高く持つ」ということです。本校へ入学された皆さんは、これからの人生におけるスタートラインに着いたに過ぎません。高校生活の三年間は長い人生の中にあって、ほんのわずかな時間に過ぎませんが、最も多感で、生命力に溢れ、人生を左右するような貴重な時期でもあります。自分の生き方を懸命に追い求める時期なのです。本校の校訓『至誠力行』とは「真心を尽くして、自らなすべきことを一心に行う」という意味です。将来、社会において果たすべき使命を自覚し、明確な目標をもって日々を送らなければなりません。人が自分のために何をしてくれるかを待つのではなく、自らできることは何かを考え行動していくことを望みます。
東日本大震災は、人と人とのつながり、国際社会の温かい支援等、多くのことに私たちが改めて気づかされた転換点ともなりました。しかし、世界の政治経済の情勢は、一国の状況に構わず刻々と変化しています。我が国は、いっそう厳しさを増す試練の時を乗り越えて行かなければなりません。数々の歴史的困難に立ち向かい、再生、復興を成し遂げてきた我が国において、皆さんは、その新たな担い手となる、この上なく貴重な宝です。世界全体を見渡す広い視野を持ち、夢と希望の実現に向かって、生き生きと、堂々と国際社会で活躍できる人材となることを心から期待しています。

  Climb every mountain,   Ford every streams.
  Follow every rainbow,   Till you find your dream.
  すべての山に登りなさい  すべての小川を渡りなさい
  あらゆる虹を追いかけなさい  あなたの夢を見つけるまで…

 新入生の皆さんが三年間の高校生活の中で、心身共に大きく成長していくことを期待し、式辞といたします。

平成25年4月8日
岡山県立矢掛高等学校 校長 川上 公一

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