Daily Archive: 2015年5月22日

5月
22

中間考査終了しました

1年間で最初のテストが終了し、本日から部活動再開です。がんばっています。

 The first exam has just finished today, so from today we’ve started to do club activity. 

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また、川面幼稚園とたかつま荘にもボランティアに有志生徒が行きました。

 Furthermore, some of the students went to Kawamo Kindergarten and Takatsuma-sou nursery home as volunteer stuff.

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5月
22

日本記者クラブで面談

猪熊健夫氏との面談をプロデュースしていただきました本校同窓生木口利夫氏に面談の内容をまとめていただきました。ありがとうございます。

 

DFWebHPニュー ス5月号のメンバーズ・エッセーで猪熊さんが書かれた“「グローバル」も良いけれど”を読み、一人の校長先生の存在が頭に浮かんだ。私の母校である岡山県立矢掛高校の川上公一さんである。

昨年末、DF俳句同好会の藤村さんのアドバイスを受け、母校の高校生向けの講演会の企画を川上先生に持ち込んだ。その際、川上先生から矢掛高校における教育方針と母校の後輩の国際的な活躍の実情につき説明を聞き、なかなか地方高校にしては頑張っているなと感じていた。

川上先生は59歳、矢掛中学校の校長から高校の校長に昇任した全国でも稀有な先生である。弁も立つし視野も広くアントレプレナー的発想のできる方で、猪熊さんと引合わせると面白い対談になるのではと感じ、早速事務局長の保坂さんを通じ猪熊さんと川上先生の対談をアレンジした。

5月20日、猪熊さんのシマである記者クラブで対談開始。双方自己紹介の後、主として川上先生から矢掛町の実情、そして矢掛高校における教育の具体的事例の説明を行ってもらった。話が進むにつれ、「そうそう、そうなんだ」「そんなことも起きているのか」といった相づちが猪熊さんから頻発した。
矢掛町は岡山県西部に位置し、古くは吉備文化圏の一部で吉備真備の生まれた土地で、囲碁発祥の地ともいわれる。安倍晴明が修行した阿部山や、豊臣秀吉の高松城水攻めの際毛利輝元の本陣が置かれた猿掛城の跡地も存在する。旧山陽道の要衝の宿場町で本陣、脇本陣が揃って保存されている全国で唯一の町である。かつて篤姫が宿泊し当地名物の「柚べし」を多数購入したという記録も残っている。人口はピーク時から半減し現在は15,000人。65歳以上人口の比率は全国平均を大きく上回っている典型的な過疎が進行する地方の自治体である。

矢掛高校は県内4番目の中学校として明治35年に開校。かつては高校の敷地内に寄宿舎も有し、台湾からの留学生も受け入れていた。平成16年に矢掛商業高校を吸収し、定員160名の町内で唯一の高等学校となった。平成11年の小学区制から中学区制に移行に伴い、町内の優秀な生徒の近隣高校への流出が始まり、川上先生が校長就任時は主たる生徒の供給源である矢掛中学から同高校への進学率は30%台に低下、一時は存亡の危機に瀕したが先生方の努力で、今年は50%台まで進学率が回復したとのこと。
川上先生の教育方針は、猪熊さんがエッセーで主張された「ローカルで活躍できる人材の育成」を体現する“Think global , Act local”。猪熊さんも感心されておられたのは高校生と地域との連携である。小学区制廃止の結果、県内でトップ高校への一極集中が進んでいるが、矢掛高校はトップ高校とは一線を画し、生徒の地域活動への参画に力を入れ、将来矢掛町に戻り活躍してくれる人材を育てようとしている。地域の観光協会主催のツアープランコンテストで優勝した生徒も出た。地域振興、総合政策といった学部を持つ地方公立大学への進学希望者も増えていて、一言でいえば地に足がついた教育が実施されているといった印象である。また一方で国連「ユネスコスクール」に加盟し、ユネスコ世界大会に毎年代表者を送り込んでいる点はグローバルな視点も失っていない。まさに猪熊さんの主張される、大学を卒業した後郷里に帰って「仕事を創出する」人材の育成に取組んでいるわけだ。

猪熊さんが懸念されていた人口減による自治体の消滅危機については、川上先生によれば矢掛町は総務省が発表した消滅自治体にも含まれておらず、人口が減る中で何とか縮小均衡が取れ存続していくだろうとの説明があった。

一方大合併で高等学校が統合された地域では、若者が遠方の高校に進学せざるを得なくなり、地元に残る若者が減り地域の活力が失われているそうである。矢掛町では高校生が地域と連携することで、商店街の商品開発や、商店街主催の大名行列に参加して行事を盛り上げている。「高等学校は地域の核」であるという認識が川上先生から示さ、猪熊さんも同意されていた。
すっかり意気投合されたお二人の話はGHQによる戦後の教育改革にも広がり、止まることを知らぬという雰囲気で予定の2時間はあっという間に過ぎ名残は尽きなかったが、お互い次の予定もあり、今回の対談はお開きとなった。最後に期せずしてお二人から「矢掛町は人口減少社会を迎えた日本のフロントランナーだ」という趣旨の発言が有ったのは印象的だった。

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