Daily Archive: 2015年6月10日

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地域学におけるICTの効果的な活用 ~中山間地域の持続発展を担保する人材の育成のために~

地域学におけるICTの効果的な活用 ~中山間地域の持続発展を担保する人材の育成のために~

 

矢掛高校では、先進的に地域活動に取り組んでいる。現在、地域学の中でICTがどのように活用でき、どのような効果をあげるのかを検証している。目前の現実に対しツールとしてICTを使いこなし、現実に生かすことができる力、これから求められる能力の一つである。地域学の活動に積極的にICTを取り入れ、ICTを自分の考えを表現するツールとして効果的に活用し、情報収集や情報発信・パンフレットの作成・プレゼンテーションなどを積極的に行うことによって、中山間部を活性化させ、若者の定住化を図ることをめざしている。とくに、本校には情報処理能力の高い地域ビジネス科の生徒がおり、普通科の生徒とコラボすることでシナジーが期待できる。
現在、矢掛高校では、地域貢献活動が進路意識向上に役立ち、地域での活動を通じて地域学系や医療・福祉・教育系の大学への進学希望者が増加している。普段の学校生活においても、地域との連携を意識する生徒が増えてきた。地域学の活動に積極的にICTを取り入れることで、これらの意欲が向上するとともに、情報系の進学希望者が増加することが期待できる。

このような高い問題意識と情報処理能力を持った人材が、中山間部に定住することを期待する。インターネットを活用すれば世界と瞬時につながり、都市部で仕事をするのと変わらないビジネスが、中山間地域でも可能になるのである。
隠岐島前高校魅力化プロジェクトの奥田麻依子は次のように主張する。「中長期的には地方で「ひと」をつくり、その「ひと」が「しごと」をつくり、「まち」をつくる好循環を回し、地方における内発的かつ持続可能なひとづくり、まちづくり、しごとづくりを進めるべき。そのためには、「仕事がないから地方に帰れない」ではなく「仕事を作りに地方に帰りたい」、「志を果たしにふるさとに還る」というような、ローカル(地域)への誇りとグローバルな視野を合わせ持ち、世界とつながりながら地方創生に取り組めるグローカル人材の育成が重要であり、初等中等教育から行う必要がある。」と。

この考えは筆者が主張する“Think locally, Act globally.”と合致するものである。

矢掛高校は、地域創生を積極的に行おうとする人材を育成する【Super Local High school】を志向する。それを支えるのがICTである。

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