Daily Archive: 2015年11月27日

11月
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岡山県教育大綱

岡山県では、「教育県岡山の復活」を県政の最重要課題の一つに掲げ、学力の向上や徳育の推進などに重点を置いた取組を進めています。今年8月には「心豊かに、たくましく、未来を拓く」人材の育成を基本目標とする岡山県教育大綱が策定されました。

はじめの部分を紹介します。

 

岡山県は、寛文10年(1670年)に岡山藩主池田光政公により我が国初の庶民の学校である閑谷学校が開かれ、また、江戸時代の寺子屋の数が全国第3位、私塾の数は全国第1位であるなど、早くから充実した教育環境を有していました。そして、明治18年の小学校就学率は全国第2位と非常に高く、女子教育でも、明治41年の高等女学校の数は全国第1位であり、さらに、箕作阮甫や山田方谷、緒方洪庵など我が国有数の教育者をはじめ、県内のみならず国内外で活躍する人材を数多く輩出してきました。

このような人材育成に対する熱意や教育環境は全国的に高い評価を受け、本県は教育県として知られていました。

しかし、現在、暴力行為などの問題行動や不登校が増え、学力面も低下が見られるなど、岡山県の教育環境は厳しい状況にあります。こうした状況も踏まえながら、これまで培われてきた教育の土壌や姿勢をしっかりと受け継ぎ、郷土岡山を愛し、本県の将来を担う人材を育成するため、この大綱を策定し、教育県岡山の復活を目指します。

第1 大綱の位置付け

この大綱は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和31年法律第162号)第1条の3第1項の規定に基づき、現下の社会情勢を十分に踏まえ、本県において求められる人材像を明確にした上で、「晴れの国おかやま生き活きプラン」を基本とし、本県の教育、学術及び文化の振興に関する総合的な施策の基本方針を定めるものです。

第2 教育をめぐる社会情勢の変化

1 グローバル化や情報通信技術の進展

グローバル化や情報通信技術の進展に伴い、人・モノ・金・情報やさまざまな文化・価値観が国境を越えて流動化するとともに、新興国の台頭等による国際競争が一層激化しています。こうした中、日本人としてのアイデンティティを持ち、豊かな語学力・コミュニケーション能力、チャレンジ精神や異文化を理解する精神を有した、さまざまな分野で主体的に活躍できるグローバル人材の育成が重要となっています。

2 人口減少社会の到来

平成25年(2013年)における本県の人口は約193万人ですが、平成52年(2040年)には161万人になると推計(※)されており、15歳未満の年少人口の割合は、13.5%(25万8千人)から10.9%(17万6千人)に低下するとされています。これは、出生者数低下による人口の自然減に加え、若い世代を中心に3大都市圏(東京圏、関西、中部)に対して恒常的な転出超過が生じていることによります。こうした人口減少を克服するためには、魅力あるしごとの創出や生活・教育環境の整備はもとより、産業の生産性を向上させる高いスキルをもった産業人材など、おかやま創生を担う人材の育成が急務となっています。

特に中山間地域などの人口減少が進んでいる地域においては、少子化による学校の統廃合等に伴い、地域における教育の活力の維持等が課題となっています。

※「日本の将来推計人口(平成25年3月推計)」(国立社会保障・人口問題研究所)

3 雇用環境の変化

サービス産業の拡大や国籍を問わない人材採用、成果・能力重視の賃金制度の導入など、かつての終身雇用・年功序列等雇用の慣行が変容しつつあり、雇用形態の多様化が進んでいます。また、本県の非正規雇用者の雇用者全体に占める割合(平成24年度(2012年度)36.7%)は増加傾向にあり、雇用のミスマッチなどの問題を背景とした若年者の早期離職率は高い状況にあります。

このような状況の中、雇用のミスマッチの改善等に向けた教育と企業等との連携強化や、将来、子どもたちが自立した社会人として積極的に社会参画できるよう、望ましい勤労観・職業観の育成に加え、働くために必要な能力や困難な課題にも粘り強く取り組むたくましい心と体を育むことが、より一層求められています。

4 社会のつながりの希薄化など

都市化と過疎化の進行、家族形態の変容、価値観やライフスタイルの多様化を背景として、地域のつながりや支え合い機能の低下が指摘されています。これにより、人々の孤立化が懸念されるとともに、我が国において培われてきた文化・規範の次世代への継承が困難となるおそれがあります。また、このことは、規範意識の低下といった教育上の問題の一因ともなっています。

さらには、東日本大震災を契機として、人々のつながりやこれを形成するコミュニティの重要性が再認識されており、地域と連携・協力して、積極的にコミュニティづくりに取り組むことができる人材の育成が求められています。

これを受けて、岡山県広報紙 -晴れの国-おかやま 12月号では、特集「岡山県の将来を担う人材を育成するために」を組んでいます。

矢掛高校では、以前からこのような社会情勢を踏まえ、積極的に「持続発展可能な教育」に取り組んで参りました。「校長室ブログ」から関連性を検討してみました。

1 グローバル化や情報通信技術の進展 → 様々な分野で活躍できるグローバル人材

事例1  ユネスコスクール世界大会

事例2  ESD講演会

事例3  More People to Our town

2 人口減少社会の到来 → 郷土岡山を愛し、おかやま創生を担う人材

事例1  真庭ESDツアー

事例2  山の上干し柿祭り

事例3  全国ユース環境ネットワーク

3 雇用環境の変化 → 困難な課題にも粘り強く取り組むたくましい心と体を持つ人材

事例1  インターンシップ

事例2  やかげ学水車の里フルーツトピア

事例3  岡山県初 全商検定全9種目完全制覇

4 社会のつながりの希薄化など → 積極的にコミュニティづくりに取り組むことができる人材

事例1  Re:アートプロジェクト

事例2  いかさ観光プランコンテスト

事例3  矢掛宿場祭大名行列

 

「岡山県広報紙 -晴れの国-おかやま 12月号」を見ていると、何と矢掛高校の名前が・・・。具体的に学校名が出ているのは一つだけ。

特集との関連性は低いけど、まあ いいか。

 

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