Monthly Archive: 12月 2014

12月
17

雪の矢掛

 今年はよく雪がふる矢掛の風景です。

 今日から保護者懇談も始まります。保護者の皆様、寒い中、ありがとうございます。

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12月
17

地元学をはじめよう

20日のやかげ学発表会に向け、総合コース3年生は、プレゼンテーションやポスターセッションの準備に慌ただしく過ごしています。昨日は、そのポスターの一部を見せてもらいました。素晴らしい出来です。きれいに仕上がっているのはもちろん、内容的にも充実しています。1年間をかけた体験活動が、表面的な捉えではなく、深い考察にも結びついています。当日が楽しみです。

ポートフォリオファイルも2冊びっしり。

また、岡山県立林野高校の「平成26年度MDP実践報告会」を参観させていただきました。林野高校では、生徒が自主的に計画・立案し、一人ひとりが将来の夢を育む取組を「マイ・ドリーム・プロジェクト(MDP)」と呼んでいます。中山間地域に位置する林野高校では、MDP活動を通じて持続可能な地域社会の形成者としての資質を育み「“ふるさと創造 林高隊”自分の住む地域をつくり発信できる人材、地域を支え、日本を支える人材、仕事を興す人材づくり」をめざしています。6月の“デアイ場(地域の達人講座)”9月の“むかし倉敷ふれあい祭り”、12月の実践報告会などの活動を通して様々な方々との「つながり」に気づかせ、深めていく「場」であると捉えています。

中山間地域の高校を中心に地域と密接に結びついた学習活動が盛んに行われるようになってきました。地域は大きな教室なのです。そのフィールドから新たな学びが生まれます。岡山県でも矢掛高校の「やかげ学」、林野高校の「MDP」、和気閑谷高校の「閑谷學」などを挙げることができます。

そのような地域と連携した学習として、吉本哲郎は、【地元学】を提唱しています。地元学とは、地元の人が主体となり、地域外の人の意見や視点を加えながら地元を調べ、 その地域独自の生活文化や伝統、歴史を見直すことをいいます。 その目的は、単にその地域のことを調べるだけ、知るだけではなく、地元の人がそれを意識することで活きた文化・活きた伝統をその地域に残すことができ、地域に根ざした地域づくりをすることにあります。

吉本氏の言葉の中に「風の人」「土の人」という言葉があります。これは、私が矢掛に来て以来使っている言葉です。学校の教職員は風の人です。外からの視点で見ると地元の人が気がつかなかったことが見えてきます。しかし、外の人はあくまでも助言者です。主役は地元の人たちです。

参考資料:地元学とは!

吉本哲郎
1948年水俣市生まれ。宮崎大学農学部卒業。1971年、水俣市役所に入る。都市計画課、企画課、環境対策課課長、水俣病資料館館長をへて、2008年退職。現在、地元学ネットワーク主宰。国内外で、地元に学んで人・自然・経済が元気な町や村をつくる地元学の実践にあたる。

地元学の入門書としては、【地元学をはじめよう (岩波ジュニア新書)】があります。

いきいきした地域をつくるために何が必要なのだろう?地域のもつ人と自然の力、文化や産業の力に気づき、引き出していくことだ。それを実行するための手法・地元学は、いま全国各地で取り組まれ、若い人たちも活発に動いている。調べ方から活かし方まで、自ら行動して地域のことを深く知るのに役立つ1冊。

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12月
16

和の心その2

今日の書道の授業の様子です。みんな心を清めています。 The following is about Calligraphy class today.  Everybody tastes Japanese typical spirit called “Wa.”

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12月
16

いよいよ「やかげ学」発表会 12月20日

第4回「やかげ学」発表会を12月20日に開催します。3年生は、発表準備に余念がありません。

私が、誇りに思う生徒たちの発表をぜひご覧ください。

やかげ学発表会(pdf)

 

 

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12月
15

人権教育通信『絆』から

矢掛高校では、人権教育推進委員会が、人権教育通信「絆」を保護者の皆様にお届けしています。本校では、人権をを尊重する精神を養うことを何よりも大切に考え、日々の教育活動を行っています。3年間を通して計画的に、生徒たちが人権問題について主体的に考える機会を提供しています。

その中から、二学期に実施した2つの取組について、生徒の感想を紹介します。

人権教育講演会「ボク、学習障害と生きています。~共に向き合い、希望で生きる~」

人権上の課題 【発達障害】

10月3日に実施した南雲明彦氏の講演です。南雲氏は、自身がディスレクシアであることをカミングアウトされ、講演を続けています。多くの人から見れば読み書きができるということは、「普通」のことです。しかし、ディスレクシアである人からすれば自分たちに見えている見え方が「普通」のことであり、他者の「普通」とは異なるのです。いったい、「普通」というのは何なのか?というのが南雲氏の提起された課題でした。

人権教育LHR「児童虐待防止のために」

人権上の課題 【児童虐待】

11月18日には、1・2年生のLHRで児童虐待について考えました。児童虐待は重大な人権侵害です。児童虐待は過程という密室で起こるだけに対策が困難であるという特徴をもちます。また、単に虐待をする個人の問題として片付けられない面もあります。一人でも不幸な子供を減らすためには、社会全体でこの問題を考えることも重要です。

 

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12月
12

和の心

 1年生書道選択生が「気持ち」を書にしたためました。

  Some of the first grade students who take calligraphy course wrote their feelings sincerely.

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12月
12

山の上干柿まつり

12月21日(日)、第16回山の上干柿まつりが開催されます。

矢掛町小田に山ノ上という集落があります。矢掛町の北西端です。200m~250mと標高が高いため甘柿の育たない環境でした。しかし、日当たりがよく、秋に霧が少ないという干し柿をつくるには最適であったことから古くから干し柿の生産が盛んになっていました。

 

山ノ上地区は名の通り山頂にあります。交通の便も悪く、高齢化率は約90%であり、このままでは持続可能な社会とは言えません。いずれ、住む人がいなくなってしまうかもしれません。

矢掛高校はESDの取組の柱の一つとしてこの山の上地区を取り上げています。幅広い世代に、山ノ上地区の魅力を伝えるとともに、中山間地域が抱える問題を把握し、山ノ上をその問題の解決のための活動の場にするというものです。矢掛高校では、山ノ上名物の干し柿作りのボランティアを継続してきました。また、干し柿の加工品などをメニューとした「雲の上カフェ」の計画にも加わっています。

 

 

山ノ上地区の魅力は、おいしい干し柿と豊かな自然です。持続可能な社会を構築するために自分達に何ができるのかを考えるきっかけになりました。

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12月
11

いよいよセンター試験の足音が

 本日、大学入試センター試験の受験票が配付され、いよいよといった感じになってきました。

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 がんばれ、受験生!!  You can do it!!

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12月
11

We ask the world leaders to unite and make education their top priority.

ESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。今、世界には環境、貧困、人権、平和、開発といった様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことをめざす学習や活動です。

「持続可能な開発」のために教育が極めて重要な役割を担うことについては,1992年に開催されたリオ・サミットの際に認識され,2005年から始まる『持続可能な開発のための教育の10年』が国連総会において満場一致で採択されました。

そのESDの10年の最終年に当たる今年、岡山市と名古屋市で「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」が開催されたのです。

岡山市で開催されたユネスコスクール世界大会高校生フォーラムには、新しい ESD 世代の代表として世界 32 ヶ国から私たち高校生が集まり、「日常生活と社会において持続性を阻害しているものは何か」、「持続性を促進するために重要なものは何か」というテーマで、身近な問題から話し合いを始め、共同宣言をまとめました。

フォーラムのキーワードは、”education”。各国の高校生が持続性を促進するために最重要なものとして教育を挙げてあげていたのです。環境、貧困、人権、平和、開発。すべての問題を解決するために必要なものは教育です。特に、発展途上国において、教育を受ける権利を行使できないことが、持続発展を阻害していると熱く語っていました。

その2014年のノーベル平和賞に女子教育の権利を訴えるマララ・ユフスザイと児童労働の撲滅をめざすカイラシュ・サティアルティが選ばれたことは、大変象徴的な出来事でした。2人の立ち位置・主張こそESDの本質なのです。2人の受賞記念スピーチでは、教育の意義が熱く語られていました。

 

マララ・ユフスザイのスピーチ(抄)

My great hope is that this will be the last time we must fight for the education of our children. We want everyone to unite to support us in our campaign so that we can solve this once and for all. Like I said, we have already taken many steps in the right direction. Now is the time to take a leap.

It is not time to tell the leaders to realize how important education is -they already know it- their own children are in good schools. Now it is time to call them to take action. We ask the world leaders to unite and make education their top priority.

 

私の大きな希望は、子供の教育のために私たちが闘わなければならないというのが、これで最後になることです。私は、皆様に子供の教育についての問題をきっぱりと解決できるよう私たちのキャンペーンをいっしょに支えていただきたいのです。私が言ったように、私たちはすでに正しい方向に多くのステップを踏んでいます。今こそ躍進するときです。

指導者に教育の重要性を理解させるときではありません。(彼らはすでに気づいています。)彼らの子供たちはよい学校に通っているのです。今は彼らに行動を呼びかけるときです。私たちは、世界の指導者が結束し、教育を最優先にすることを求めます。(訳 川上)

 

カイラシュ・サティアルティのスピーチ(抄)

There is no greater violence than to deny the dreams of our children. The single aim of my life is that every child is:

free to be a child, free to grow and develop, free to eat, sleep, see daylight, free to laugh and cry, free to play, free to learn, free to go to school, and above all,

free to dream.

 

子どもたちの夢を否定するほど、大きな暴力はない。

私の唯一の目標は、子どもたちが、子供らしく、育ち成長し、食べ、眠り、日ざしを仰ぎ、笑い泣き、遊び、学校へ行き、そのような自由をもつことです。そして、とりわけて夢見る自由をもつことです。(訳 川上)

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12月
10

地域学におけるICTの効果的な活用

地域学におけるICTの効果的な活用

~中山間地域の持続発展を担保する人材の育成のために~

来年度も、全校生徒を対象にしたESD活動として、瀬戸内海の過疎化高齢化が進む白石島での研修や、中山間部におけるICT活用の先進地徳島県上勝町への視察、ユネスコスクールとして海外の高校生徒との交流や意見交換も継続して実施していく予定です。また、小・中・高の校種間交流も積極的に行い、こどもの視点からさまざまな提案を行ったり、行事に企画参加したりする街並みプロジェクトを随時実施していきます。このようなアクティブラーニングを実施するにあたって、ICTの活用は大きなツールになります。

中山間部と都市部の格差を縮めるためにICTは重要なツールです。たとえば本校が毎年研修視察に訪れる徳島県上勝町では、高齢者がタブレット端末を駆使し、葉っぱビジネスを展開し高収入をあげています。

一方で、SNSの問題点が指摘されることも多いです。しかし、ユネスコスクール世界大会において、本校生徒が、「広島水害のときSNSを活用して高校生が自発的にボランティア組織を立ち上げ貢献した」ことを発表し、各国の高校生の共感を得ました。持続発展可能な世界をつくるために、ユネスコスクールとしてICTを活用し、中山間部を活性化したり国際協力を進めたりしていくことができるのです。

 

ESDの活動の中でICTがどのように活用でき、どのような効果をあげるのかを検証していきます。目前の現実に対しツールとしてICTを使いこなし、現実に生かすことができる力、これから求められる能力の一つです。

地域学の活動に積極的にICTを取り入れ、ICTを自分の考えを表現するツールとして効果的に活用し、情報収集や情報発信・パンフレットの作成・プレゼンテーションなどを積極的に行うことによって、中山間部を活性化させ、若者の定住化を図ることをめざします。とくに、本校には情報処理能力の高い地域ビジネス科の生徒がおり、普通科の生徒とコラボすることで相乗効果を期待しています。

現在、矢掛高校では、地域貢献活動が進路意識向上に役立ち、地域での活動を通じて地域学系や医療・福祉・教育系の大学への進学希望者が増加しています。普段の学校生活においても、地域との連携を意識する生徒が増えてきました。地域学の活動に積極的にICTを取り入れることで、これらの意欲が向上するとともに、情報系の進学希望者が増加することが期待されます。

また、次のような変容が見られることを期待しています。

○幅広い年齢層との交流、発表会やSNSよる交流を通して、コミュニケーショ ン能力やプレゼンテーション能力が伸長する。

○ツールとしてICTを利用することで人間関係を築く力、社会に参画し寄与する態度、ネット利用時の規範意識や公共心の向上が見られる。

○「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手としての意識をもち、ICTを活用して積極的に情報発信・情報収集する。

 

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