Category Archive: NEWS

本校の活動をご紹介します。

12月
18

第2回おかやま教育支援活動メニューフェア

本日、「第2回おかやま教育支援活動メニューフェア」が開催されます。

企業・団体等支援者と学校関係者等がブース展示や講演等を通じて、これからの子どもたちや学校支援のあり方について相互に理解を深めるとともに、保護者や学校だけでなく、企業等の様々な主体が子どもたちを支援する気運を醸成することをめざします。

  1. 日時 平成26年12月18日(木曜日) 13時00分~16時30分
  2. 場所 ライフパーク倉敷 倉敷市福田町古新田940
  3. 対象 学校支援に興味のある企業・団体・学校・行政関係者・一般等

昨年度第1回は、本校生徒2名がインタビュー・ダイアローグのパネラーとして登壇、貝ノ瀬滋先生(中央教育審議会委員、教育再生実行会議委員、全国コミュニティ・スクール連絡協議会会長)から「私たちが育てたいのはこのような子供たちなんです。この子たちが成果の証なのです。」と絶賛されました。

今回は、授業日ですので私一人参加してブース展示をして来ます。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14141

12月
17

地元学をはじめよう

20日のやかげ学発表会に向け、総合コース3年生は、プレゼンテーションやポスターセッションの準備に慌ただしく過ごしています。昨日は、そのポスターの一部を見せてもらいました。素晴らしい出来です。きれいに仕上がっているのはもちろん、内容的にも充実しています。1年間をかけた体験活動が、表面的な捉えではなく、深い考察にも結びついています。当日が楽しみです。

ポートフォリオファイルも2冊びっしり。

また、岡山県立林野高校の「平成26年度MDP実践報告会」を参観させていただきました。林野高校では、生徒が自主的に計画・立案し、一人ひとりが将来の夢を育む取組を「マイ・ドリーム・プロジェクト(MDP)」と呼んでいます。中山間地域に位置する林野高校では、MDP活動を通じて持続可能な地域社会の形成者としての資質を育み「“ふるさと創造 林高隊”自分の住む地域をつくり発信できる人材、地域を支え、日本を支える人材、仕事を興す人材づくり」をめざしています。6月の“デアイ場(地域の達人講座)”9月の“むかし倉敷ふれあい祭り”、12月の実践報告会などの活動を通して様々な方々との「つながり」に気づかせ、深めていく「場」であると捉えています。

中山間地域の高校を中心に地域と密接に結びついた学習活動が盛んに行われるようになってきました。地域は大きな教室なのです。そのフィールドから新たな学びが生まれます。岡山県でも矢掛高校の「やかげ学」、林野高校の「MDP」、和気閑谷高校の「閑谷學」などを挙げることができます。

そのような地域と連携した学習として、吉本哲郎は、【地元学】を提唱しています。地元学とは、地元の人が主体となり、地域外の人の意見や視点を加えながら地元を調べ、 その地域独自の生活文化や伝統、歴史を見直すことをいいます。 その目的は、単にその地域のことを調べるだけ、知るだけではなく、地元の人がそれを意識することで活きた文化・活きた伝統をその地域に残すことができ、地域に根ざした地域づくりをすることにあります。

吉本氏の言葉の中に「風の人」「土の人」という言葉があります。これは、私が矢掛に来て以来使っている言葉です。学校の教職員は風の人です。外からの視点で見ると地元の人が気がつかなかったことが見えてきます。しかし、外の人はあくまでも助言者です。主役は地元の人たちです。

参考資料:地元学とは!

吉本哲郎
1948年水俣市生まれ。宮崎大学農学部卒業。1971年、水俣市役所に入る。都市計画課、企画課、環境対策課課長、水俣病資料館館長をへて、2008年退職。現在、地元学ネットワーク主宰。国内外で、地元に学んで人・自然・経済が元気な町や村をつくる地元学の実践にあたる。

地元学の入門書としては、【地元学をはじめよう (岩波ジュニア新書)】があります。

いきいきした地域をつくるために何が必要なのだろう?地域のもつ人と自然の力、文化や産業の力に気づき、引き出していくことだ。それを実行するための手法・地元学は、いま全国各地で取り組まれ、若い人たちも活発に動いている。調べ方から活かし方まで、自ら行動して地域のことを深く知るのに役立つ1冊。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14130

12月
16

いよいよ「やかげ学」発表会 12月20日

第4回「やかげ学」発表会を12月20日に開催します。3年生は、発表準備に余念がありません。

私が、誇りに思う生徒たちの発表をぜひご覧ください。

やかげ学発表会(pdf)

 

 

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14118

12月
15

人権教育通信『絆』から

矢掛高校では、人権教育推進委員会が、人権教育通信「絆」を保護者の皆様にお届けしています。本校では、人権をを尊重する精神を養うことを何よりも大切に考え、日々の教育活動を行っています。3年間を通して計画的に、生徒たちが人権問題について主体的に考える機会を提供しています。

その中から、二学期に実施した2つの取組について、生徒の感想を紹介します。

人権教育講演会「ボク、学習障害と生きています。~共に向き合い、希望で生きる~」

人権上の課題 【発達障害】

10月3日に実施した南雲明彦氏の講演です。南雲氏は、自身がディスレクシアであることをカミングアウトされ、講演を続けています。多くの人から見れば読み書きができるということは、「普通」のことです。しかし、ディスレクシアである人からすれば自分たちに見えている見え方が「普通」のことであり、他者の「普通」とは異なるのです。いったい、「普通」というのは何なのか?というのが南雲氏の提起された課題でした。

人権教育LHR「児童虐待防止のために」

人権上の課題 【児童虐待】

11月18日には、1・2年生のLHRで児童虐待について考えました。児童虐待は重大な人権侵害です。児童虐待は過程という密室で起こるだけに対策が困難であるという特徴をもちます。また、単に虐待をする個人の問題として片付けられない面もあります。一人でも不幸な子供を減らすためには、社会全体でこの問題を考えることも重要です。

 

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14112

12月
12

和の心

 1年生書道選択生が「気持ち」を書にしたためました。

  Some of the first grade students who take calligraphy course wrote their feelings sincerely.

 IMG_2626   IMG_2628 IMG_2629    IMG_2630

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14102

12月
12

山の上干柿まつり

12月21日(日)、第16回山の上干柿まつりが開催されます。

矢掛町小田に山ノ上という集落があります。矢掛町の北西端です。200m~250mと標高が高いため甘柿の育たない環境でした。しかし、日当たりがよく、秋に霧が少ないという干し柿をつくるには最適であったことから古くから干し柿の生産が盛んになっていました。

 

山ノ上地区は名の通り山頂にあります。交通の便も悪く、高齢化率は約90%であり、このままでは持続可能な社会とは言えません。いずれ、住む人がいなくなってしまうかもしれません。

矢掛高校はESDの取組の柱の一つとしてこの山の上地区を取り上げています。幅広い世代に、山ノ上地区の魅力を伝えるとともに、中山間地域が抱える問題を把握し、山ノ上をその問題の解決のための活動の場にするというものです。矢掛高校では、山ノ上名物の干し柿作りのボランティアを継続してきました。また、干し柿の加工品などをメニューとした「雲の上カフェ」の計画にも加わっています。

 

 

山ノ上地区の魅力は、おいしい干し柿と豊かな自然です。持続可能な社会を構築するために自分達に何ができるのかを考えるきっかけになりました。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14070

12月
11

We ask the world leaders to unite and make education their top priority.

ESDはEducation for Sustainable Developmentの略で「持続可能な開発のための教育」と訳されています。今、世界には環境、貧困、人権、平和、開発といった様々な問題があります。ESDとは、これらの現代社会の課題を自らの問題として捉え、身近なところから取り組む(think globally, act locally)ことにより、それらの課題の解決につながる新たな価値観や行動を生み出すこと、そしてそれによって持続可能な社会を創造していくことをめざす学習や活動です。

「持続可能な開発」のために教育が極めて重要な役割を担うことについては,1992年に開催されたリオ・サミットの際に認識され,2005年から始まる『持続可能な開発のための教育の10年』が国連総会において満場一致で採択されました。

そのESDの10年の最終年に当たる今年、岡山市と名古屋市で「持続可能な開発のための教育(ESD)に関するユネスコ世界会議」が開催されたのです。

岡山市で開催されたユネスコスクール世界大会高校生フォーラムには、新しい ESD 世代の代表として世界 32 ヶ国から私たち高校生が集まり、「日常生活と社会において持続性を阻害しているものは何か」、「持続性を促進するために重要なものは何か」というテーマで、身近な問題から話し合いを始め、共同宣言をまとめました。

フォーラムのキーワードは、”education”。各国の高校生が持続性を促進するために最重要なものとして教育を挙げてあげていたのです。環境、貧困、人権、平和、開発。すべての問題を解決するために必要なものは教育です。特に、発展途上国において、教育を受ける権利を行使できないことが、持続発展を阻害していると熱く語っていました。

その2014年のノーベル平和賞に女子教育の権利を訴えるマララ・ユフスザイと児童労働の撲滅をめざすカイラシュ・サティアルティが選ばれたことは、大変象徴的な出来事でした。2人の立ち位置・主張こそESDの本質なのです。2人の受賞記念スピーチでは、教育の意義が熱く語られていました。

 

マララ・ユフスザイのスピーチ(抄)

My great hope is that this will be the last time we must fight for the education of our children. We want everyone to unite to support us in our campaign so that we can solve this once and for all. Like I said, we have already taken many steps in the right direction. Now is the time to take a leap.

It is not time to tell the leaders to realize how important education is -they already know it- their own children are in good schools. Now it is time to call them to take action. We ask the world leaders to unite and make education their top priority.

 

私の大きな希望は、子供の教育のために私たちが闘わなければならないというのが、これで最後になることです。私は、皆様に子供の教育についての問題をきっぱりと解決できるよう私たちのキャンペーンをいっしょに支えていただきたいのです。私が言ったように、私たちはすでに正しい方向に多くのステップを踏んでいます。今こそ躍進するときです。

指導者に教育の重要性を理解させるときではありません。(彼らはすでに気づいています。)彼らの子供たちはよい学校に通っているのです。今は彼らに行動を呼びかけるときです。私たちは、世界の指導者が結束し、教育を最優先にすることを求めます。(訳 川上)

 

カイラシュ・サティアルティのスピーチ(抄)

There is no greater violence than to deny the dreams of our children. The single aim of my life is that every child is:

free to be a child, free to grow and develop, free to eat, sleep, see daylight, free to laugh and cry, free to play, free to learn, free to go to school, and above all,

free to dream.

 

子どもたちの夢を否定するほど、大きな暴力はない。

私の唯一の目標は、子どもたちが、子供らしく、育ち成長し、食べ、眠り、日ざしを仰ぎ、笑い泣き、遊び、学校へ行き、そのような自由をもつことです。そして、とりわけて夢見る自由をもつことです。(訳 川上)

Eartrise23

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14040

12月
10

地域学におけるICTの効果的な活用

地域学におけるICTの効果的な活用

~中山間地域の持続発展を担保する人材の育成のために~

来年度も、全校生徒を対象にしたESD活動として、瀬戸内海の過疎化高齢化が進む白石島での研修や、中山間部におけるICT活用の先進地徳島県上勝町への視察、ユネスコスクールとして海外の高校生徒との交流や意見交換も継続して実施していく予定です。また、小・中・高の校種間交流も積極的に行い、こどもの視点からさまざまな提案を行ったり、行事に企画参加したりする街並みプロジェクトを随時実施していきます。このようなアクティブラーニングを実施するにあたって、ICTの活用は大きなツールになります。

中山間部と都市部の格差を縮めるためにICTは重要なツールです。たとえば本校が毎年研修視察に訪れる徳島県上勝町では、高齢者がタブレット端末を駆使し、葉っぱビジネスを展開し高収入をあげています。

一方で、SNSの問題点が指摘されることも多いです。しかし、ユネスコスクール世界大会において、本校生徒が、「広島水害のときSNSを活用して高校生が自発的にボランティア組織を立ち上げ貢献した」ことを発表し、各国の高校生の共感を得ました。持続発展可能な世界をつくるために、ユネスコスクールとしてICTを活用し、中山間部を活性化したり国際協力を進めたりしていくことができるのです。

 

ESDの活動の中でICTがどのように活用でき、どのような効果をあげるのかを検証していきます。目前の現実に対しツールとしてICTを使いこなし、現実に生かすことができる力、これから求められる能力の一つです。

地域学の活動に積極的にICTを取り入れ、ICTを自分の考えを表現するツールとして効果的に活用し、情報収集や情報発信・パンフレットの作成・プレゼンテーションなどを積極的に行うことによって、中山間部を活性化させ、若者の定住化を図ることをめざします。とくに、本校には情報処理能力の高い地域ビジネス科の生徒がおり、普通科の生徒とコラボすることで相乗効果を期待しています。

現在、矢掛高校では、地域貢献活動が進路意識向上に役立ち、地域での活動を通じて地域学系や医療・福祉・教育系の大学への進学希望者が増加しています。普段の学校生活においても、地域との連携を意識する生徒が増えてきました。地域学の活動に積極的にICTを取り入れることで、これらの意欲が向上するとともに、情報系の進学希望者が増加することが期待されます。

また、次のような変容が見られることを期待しています。

○幅広い年齢層との交流、発表会やSNSよる交流を通して、コミュニケーショ ン能力やプレゼンテーション能力が伸長する。

○ツールとしてICTを利用することで人間関係を築く力、社会に参画し寄与する態度、ネット利用時の規範意識や公共心の向上が見られる。

○「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手としての意識をもち、ICTを活用して積極的に情報発信・情報収集する。

 

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14003

12月
09

12月9日は障害者の日

だれもが、互いに人格と個性を尊重し支え合う社会を「共生社会」といいます。このような「共生社会」は、すべての人が、それぞれの役割と責任を自覚し、主体的に取り組むことによりはじめて実現できるものです。

障害者基本法には、すべての障害のある方に対し、「個人の尊厳が重んぜられ、その尊厳にふさわしい生活を保障される権利を有する」こと、「社会を構成する一員として社会、経済、文化その他あらゆる分野の活動に参加する機会が与えられる」ことを宣言するとともに、「何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない」ことを明らかにしています。

12月9日は、1975年に「障害者の権利宣言」が国連総会で採択された日です。また12月3日は、1982年に「障害者に関する世界行動計画」が国連総会で採択された日です。これを記念して1992年の第47回国連総会で、12月3日を「国際障害者デー」とすることが宣言されています。

「国際障害者デー」である12月3日から我が国の「障害者の日」である12月9日までの1週間を「障害者週間」としています。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=14032

12月
08

中学校3年生の皆さんへ

いよいよ高校受験が目前に迫ってきました。矢掛高校の最大の特徴は、生徒1人1人を大切にすることです。学習相談、進路相談だけでなく、悩みや困りごとの相談まで、先生方がとことんつきあいます。そして、皆さんの夢や希望の実現に向け、最後までサポートします。先生と生徒がとても仲良く信頼しあっている高校です。とっても家族的な雰囲気です。

矢掛高校は「魅力ある学校」「地域とともにある学校」として、高い評価を得ています。岡山県初の【ユネスコスクール】として環境学習や町作り・国際交流等 に積極的に取り組んでおり、今年、岡山市で開催された世界大会では、学校をあげて取り組みました。

プレゼンテーションチームに入っていた女子生徒は、世界大会終了後も、世界の高校生の代表として名古屋で開かれた閣僚級会議に参加し、会議の概要を皇太子殿下に報告するとともに、パネルディスカッションのスピーカーを勤めました。

また、3年の男子生徒は「やかげ学」で考えたことを「私たちは未来に自分たちの考えを受け渡す必要がある」とレポートにまとめました。それがユネスコから高い評価を受け、日本代表としてパリのユネスコ本部で英語で発表してきました。そして、その成果が認められ先日国立大学進学を決定しました。

二人とも中学校時代は、特別な生徒ではありませんでした。友だちと楽しく過ごし、バスケットボールやサッカーの部活動に熱中する普通の中学生だったのです。矢掛高校に来て、自分が興味を持つことを見つけ、それに挑戦してきたのです。

また野球部は、東中国大会で優勝し、全国大会に出場しました。県新人戦でも優勝し、来年度も大きく期待しています。彼らも野球が好きな普通の中学生だったのです。他の部も実績を積み重ねています。

「今日より輝く明日のために」を見事に実現させた生徒たちは、私の誇りです。「みんなちがって、みんないい」 矢掛高校は、自分の個性を改めて自覚し、自信をもって一歩ずつ成長していける高校です。
この春、矢掛高校では一番北にある校舎【理科棟】を解体し、新築校舎を建設します。岡山県初のそして唯一の「県産材による木造校舎」です。矢掛にふさわしい、街並みの特色を生かした上で最新の設備を整えた素晴らしい校舎になります。パンフレットのロゴマークにも使っていますが、矢掛高校は次の100年をめざして、新しい一歩を踏み出したのです。

矢掛高校は、地域と共に歩む開かれた学校づくりをめざしています。
「地域を支え、地域に支えられる学校」として、様々な活動を行っています。矢掛の町は矢掛高校の大きな教室の一つなのです。
ぜひ、みなさんの入学をお待ちしています。いっしょに夢を見つけ、実現させましょう。

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=13986

12月
05

ESDに関するユネスコ世界会議

【ESDに関するユネスコ世界会議(閣僚級会合及び全体の取りまとめ会合)】が2014年11月10日~12日に愛知県名古屋市で開かれました。ユネスコ加盟国から閣僚級をはじめ約2,000人の参加を得て、「国連ESDの10年」(2005~2014年)を振り返るとともに、2015年以降のESDの更なる推進方策について議論しました。我が国で開催される過去最大規模のユネスコの会議です。

この会議に、矢掛高校2年竹井まどかが、高校生フォーラム代表として参加し、ユネスコスクール世界大会高校生フォーラム共同宣言(2014 年 11 月 7 日採択)を報告するとともに、パネルディスカッション「2030年のESD–どのようになっているか」のスピーカーを勤めました。

共同宣言は、以下の通りです。

ユネスコスクール世界大会 Student(高校生)フォーラム共同宣言    2014 年 11 月 7 日採択

 世界は、地球的規模の諸問題と各地域における諸問題を解決しようと多大な努力を続けてきました。戦争、紛争、環境、文化、エネルギー、食について着実な進歩を遂げてきましたが、今日にいたっても私たちはまだ多くの問題に直面しています。そのため私たち ASPnet の高校生は、様々な地域の背景を考慮しつつ、世界の重要な諸問題について更に知るために、学び合いの努力をしています。

2005 年に始まった「国連 ESD の 10 年」は最終年を迎えました。この 10 年間、私たちは、学び合いの大切さを知り、地球的諸問題に共同して立ち向かう姿勢を強めることを学びました。これは、世界の持続可能な発展の成功には ESD が必要欠くべからざるものであるという明確な信念のもとに達成されました。その結果、世界は私たち若者世代によるこれら諸問題への参画を、これまでにも増して期待しているように見えます。

2014 年 11 月の今日、新しい ESD 世代の代表として世界 32 ヶ国から私たち高校生はここ日本の岡山市に集いました。「日常生活と社会において持続性を阻害しているものは何か」、「持続性を促進するために重要なものは何か」というテーマのもとで、私たちは身近な問題から話し合いを始めました。

その後、発展とは何かという話し合いにより、私たちはその多様性を確認しました。私たち高校生が先頭に立って、環境、文化、伝統、そして世代や国を越えて人を尊重していくという意見が述べられました。私たちは責任あるかたちで、様々な目に見える活動により出来る限りその輪を広げていくことが必要です。またそのためには、一人ひとりが自分の生活の中で小さな行動から始めることが大切です。たとえば、友達との協力やリサイクル運動、ボランティア活動への参加をとおして、ESD に興味・関心を持てるような楽しい学びの場をより多くの人に紹介していくことができます。そしてこのことは、若者の独創的な企画によって ESD や若者世代への興味を喚起することにもなるでしょう。私たちは共に行動できることがたくさんあることに気付きました。

これらのディスカッションに基づいて、高校生である私たちが現在と未来においてできることとなすべきことを模索して意見を交換しました。その結果、合意にいたったことは次の 5 点です。

  1.   自分たちの力は無力ではないにせよ限られています。しかし共に助け合い、持続可能性について学び合う機会を大切にして、ESD について発信していきましょう。
  2. 私たち高校生は、一人ひとりが地球に生きる一員としての自覚を持ち、環境と周りの自然を意識していきましょう。長期的な視点にたって、学校で ESD が教えられるようになるために責任ある行動を明確にとりましょう。
  3. 私たち一人ひとりが責任をもって互いのつながりを育てることで、様々な生活様式と文化と意見を共有して尊重しましょう。そうすることで、学び合いと知的な刺激を促進しましょう。
  4. つながり合いとコミュニケーションを更に学ぶことで、平和と人権と、教育によって個人が成し遂げられるものを知りましょう。このことには男女平等と人権と平和と啓発が含まれます。これら全てにおいて、私たちは教育の果たす重要な役割を意識しましょう。
  5. 上記の全てを私たち全員が意識して、個人の明確な目標を明らかにするよう全力を尽くしましょう。

 

 

The Joint Declaration of UNESCO ASPnet International ESD Events for Students and TeachersPlatform for Students   (Adopted on November 7, 2014)

People around world have been making huge efforts to solve both global and regional issues. It is true that societies have made good progress when it comes to wars, conflicts, the environment, culture, energy and food. However, today we still face many problems.

For these reasons, we, as ASPnet high school students, are committed to learning from one another, taking into account our diverse regional backgrounds, with the aim of learning more about the world’s important issues.

We are now at the end of the UN Decade of Education for Sustainable Development, which began in 2005. Throughout the past 10 years, we have learned the importance of mutual learning and of developing a shared attitude towards global issues. This has been achieved in the clear belief that Education for Sustainable Development (ESD) is essential to the success of sustainable development around the world. As a result, it seems that the world is looking to us, the younger generation, to commit ourselves to solving these problems – now more than ever.

Today, in November 2014, we have come together here in Okayama City, Japan, as high school students from thirty-two nations, representing a new generation of ESD. Our discussions began with familiar issues under the themes of ‘What factors do we believe block sustainability in everyday life and society?’ and ‘What is important when it comes to promoting sustainability?’

Subsequently, we discussed what we mean by ‘development’, and here we agreed on the diversity of its applications. We shared the opinion that, as high school students, we need to take the lead in respecting the environment, our culture, ourtraditions, and other human beings – regardless of their age or where they live. We need to spread our ideas as widely as we can through a range of demonstrable activities and do this in a responsible way. To achieve our aims, we believe that it is important for us to start with small actions in our immediate vicinities. For example we can cooperate with our friends, promote recycling and participate in volunteer activities, all the while demonstrating to an increasing number of people the range of enjoyable opportunities that ESD provides. This will interest other people in ESD and in the younger generation as a result of our unique, creative projects. In short, we agreed there are many thingswe can do together. Based on these discussions, we then exchanged opinions and ideas to explore what we, as high school students, can and should do now and in the future. Finally, we arrived at the following five conclusions:

  1.   We are not helpless but our abilities may be limited. However, we are keen to cooperate with each other, to make full use of the opportunities that exist for learning about sustainability, and to disseminate information on ESD.
  2. We are conscious that every single one of us, as high school students, are human beings living on Earth. As such, we need to be conscious of the environment and the natural world around us. In the longer term, we need to take responsible actions in specific ways to encourage ESD where it is not yet taught in schools.
  3. Each of us has a responsibility to share and respect a variety of lifestyles, cultures and opinions by fostering connections with each other so that we can promote mutual understanding and inspiration.
  4. People need to learn how to connect or communicate with each other more, to know what peace and human rights are, and what the individual can achieve through education. This should consist of topics such as gender equality, human rights, peace, and awareness raising. In all of this, we need to be conscious of the important role that education plays.
  5. Every one of us needs to be conscious of all the above-mentioned and make every effort to develop clear personal objectives.

 

 

2014年11月10日付スポニチでは、次のような報道もなされています。

皇太子ご夫妻は10日、名古屋市の名古屋国際会議場で開かれた「持続可能な開発のための教育(ESD)」世界会議の開会全体会合に出席された。ご夫妻で壇上に着席し、雅子さまは皇太子さまが「教育分野での具体的な取り組みがさらに進むことを願います」などと英語であいさつする様子を見守った。会合に続いてご夫妻は各国のESDへの取り組みを紹介するパネル展示を見て回った。今月上旬、岡山市で開催された関連会議に参加した岡山県立矢掛高校2年の竹井まどかさん(16)らとも懇談し、雅子さまは「海外の人と議論したんですね」などと声を掛けた。

Earthrise22

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=13972

12月
04

街並み探訪 建築学の視点から

11月27日午後、2年探究コースが矢掛街並み探訪をしました。ナビゲーターは高知工業高等専門学校の北山めぐみ先生です。北山先生は、環境都市デザイン科の所属で、専門領域は「歴史的環境保全」です。玉島商工会議所産業観光推進アドバイザー赤澤雅弘さんのお骨折りをいただきました。赤澤さんは、産業観光を推進されていて、今年は、やかげ学発表会を見にバスを出していただきます。

探訪終了後、建築系の大学に進学を希望している生徒に対して、本当に熱心に長時間お話をしていただきました。ありがとうございました。

 

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=13954

12月
03

三泗教育研究会研修会

今日は、三重県四日市市の中学校の先生を対象に、数学科における小中高の連携について講演してきます。

プレゼンテーション資料(pdf)

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=13940

12月
02

地区別説明会終了

平成27年度生徒募集に向けての地区別説明会が終了しました。

ご参加いただいた中学生のみなさん、保護者のみなさんありがとうございました。矢掛高校には、普通科探究コース・総合コースと地域ビジネス科の3コースがあります。

☆普通科探究コース
国公立大学の進学を目標にするコースです。大学進学を目指した授業、入試科目を集中的に学ぶ土曜セミナーや学習合宿など、独自のプログラムと個別に行う進路指導で、1人1人をサポートします。
☆普通科総合コース
皆さんの興味や関心を引き出し幅広い進路をめざすコースです。基礎学力と教養を身につけます。2・3年生で学ぶ『やかげ学』では、地域について学び周辺の公共施設で長期間の実習を行い、成果を発表します。

☆地域ビジネス科
商業に関する専門的な知識を身につけ、進学にも就職にも対応します。商品開発や販売実習などの地域活動で、ビジネスの実践力や社会人としての基礎を高めます。簿記・情報処理等の多くの資格が取得できます。

 

矢掛高校の最大の特徴は、生徒1人1人を大切にすることです。学習相談、進路相談だけでなく、悩みや困りごとの相談まで、先生方がとことんつきあいます。そして、皆さんの夢や希望の実現に向け、最後までサポートします。先生と生徒がとても仲良く信頼しあっている高校です。とっても家族的な雰囲気です。
矢掛高校は「魅力ある学校」「地域とともにある学校」として、高い評価を得ています。岡山県初の【ユネスコ・スクール】として環境学習や町作りに積極的に取り組んでおり、代表がヨーロッパに招待されています。平成26年度、岡山市で開催された世界大会にでは、主体的な活動ができ、大変評価されています。世界に羽ばたくチャンスです。


君の夢 かなえてみよう この矢掛(まち)で

Permanent link to this article: https://www.yakage.okayama-c.ed.jp/wordpress/?p=13918

» 新しい記事へ