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10月
21

隠岐島前高校魅力化プロジェクト藤岡慎二氏講演

和気閑谷高校で開かれた教育研修会に参加しました。島根県立隠岐島前高校魅力化プロジェクト教育ディレクターの藤岡慎二氏の講演「地域との協働による高校改革  高校の魅力化×地域の活性化 隠岐島前高校魅力化プロジェクトの実例」です。島根県隠岐隠岐島前地域の唯一の高校が隠岐島前高校です。

 高度成長時代、島の若者の多くは進学・就職のために都市部へ流出しました。そのため人口も、平成20年には6,000人を切り50年で半分以下になりました。高齢化率は約40%で、出生数も年30人程度という超少子高齢地域です。島外の高校への進学と少子化のため、平成10年頃には70 人程度いた島前高校の入学者数が平成20 年度には半分以下の28人に激減し、統廃合の危機に直面しました。

こうした学校と地域の危機に対して、子どもが「行きたい」、親が「行かせたい」、地域住民が「この学校を活かしていきたい」と思うような魅力ある高校づくりを通して、魅力ある持続可能な地域づくりを目指す「島前高校魅力化プロジェクト」が始まったのです。

島にいると大学進学に不利という常識が根深く進学希望の生徒は、中学卒業時に「本土」の高校へと出て行きました。

そこで、今まで弱みだと見られてきた「小規模」ということを、「一人一人に手厚い指導が可能な少人数制という“強み”」と捉え直し、超少人数指導と充実した個別指導で夢に向けた進路の実現を目指したのです。

地域-高校連携型公営塾「隠岐國学習センター」を設立し、必要に応じてスカイプやユーストリームなども利用し、地理的ハンディキャップを克服しながら、学力向上を実現したのです。

教育・地域の魅力化・多様化を実現することで、持続発展可能な社会を目指すこと。我が校の目指す方向と重なります。

さらに課題解決型キャリア教育の経験を進路指導に活かすための手法についても大変参考になりました。

ただ留意しないといけないのは、隠岐島前は隠岐島前であるということ。隠岐島前だからできたこと、隠岐島前にしかできないことがあると思うのです。

様々な取組を参考にさせて頂きながら、矢掛”で”しかできない、矢掛”に”しかできない実践を積み重ねていきたいと思います。

矢掛高校は、【地域を支え 地域に支えられる高校】でありたいと考えています。2006年に改正された教育基本法には「学校、家庭及び地域住民等の相互の連携協力」の規定が新設されました。「地域を支え 地域に支えられる学校」こそが、これを具現化するものです。過疎化・少子化が進む中山間部では、高校生は戦力です。地域に積極的に進出することで、地域が活性化するとともに高校生自身もキャリアを身につけ、自らの進路実現に活かします。そのような「Win-Winの関係」を構築していくことが、地域のためにも、地域を支える人材を育てるためにも最重要であると考えています。

中国地方は、中山間地域の居住人口が全体の二割以上を占めますが、人口減少を理由に各種施設が集約されてサービス水準が低下すれば、一層の人口流出が進みかねません。特に中山村地域にとって欠かせないインフラは、交通・医療・教育であると考えています。学校の持続発展が地域の持続発展を担保するのです。そのためにも、地域に信頼され、期待される開かれた学校づくりを一層進めていかなければなりません。

 

 

藤岡慎二  (株)GGC代表取締役。1975年生まれ。

島根県立隠岐島前高校魅力化プロジェクト教育ディレクター。全国の教育機関で講義を行い、教育のシステム開発にも参画。行政と恊働して教育を通じた地域活性化にも取り組んでいる。

 

 

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