矢掛高校長

筆者の詳細

名前: 川上 公一
登録日時: 2008年9月20日

最新記事

  1. 校長室便り — 2016年1月29日
  2. 百人一首大会 — 2016年1月28日
  3. 岡山県高等学校商業教育協会 — 2016年1月27日
  4. 「次世代の学校・地域」創生プラン~学校と地域の一体改革による地域創生~ — 2016年1月26日
  5. 雪の本陣・脇本陣 — 2016年1月25日

この筆者の投稿リスト

6月
10

授業研究期間

高校の最大の使命は学業の習熟とそれに基づく個に応じた進路の保障です。矢掛高校では近年「学校改革は授業改革から」のスローガンのもと、様々な学力向上の取組を行い、着実に実績を残してきました。

平成25年度 英語授業研究

 

 

「学力向上への組織的取組」に向けて、教科のチーム力向上とスキルアップを目的に年間3回の授業研究期間を計画しています。教科会議を活性化し、学力向上についての議論を行い、教材や進度等の情報共有を図り、授業改善から学力向上をめざします。

平成25年度 国語授業研究

 

 

平成26年度の第1回授業研究期間は6月9日から6月20日で実施します。その中に、保護者・地域住民に対して広く授業を公開する授業参観日を6月12日午前中第1校時から第4校時まで行います。是非お越しください。

 

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6月
09

イベントディ

6月7日(土) 地域のあちこちで、様々なイベントが開催されました。走り回った一日でした。最後まで参加できないイベントもありました。すみませんでした。

9:00 やかげ町家交流館谷山サロンでは、「矢掛の町の価値を見つけるブランズディ」が開催され、小学生・中学生・高校生が一緒になって、矢掛の新しい価値(ブランド)について話し合いました。

 

このたくさんの付箋は、こどもたちが真剣に考え、話し合ったものです。

10:00 矢掛農村環境改善センター研修室で、「親育ち応援講座高校バージョン 第1回保護者土曜セミナー」を矢掛高校PTAと矢掛町教育委員会の共催で開催しました。本年度から始めた新しい企画です。(詳しくはEarthriseをご覧ください。)

Earthrise08

40人もの参加で、研修室がいっぱいです。次回は大ホールに会場変更しないといけないかも入れません。

関西から外部講師としてお招きしたのは、ファイナンシャルプランナーの丸山様。進学を家庭の経済面からも考えてみようという趣旨です。

「奨学金・教育ローン 経済的な理由を元に進学をあきらめる必要はありません。」

という結論に至りました。

11:10 総社市の国民宿舎サンロード吉備路で開催された、「第30回 矢中・矢女・矢高 倉敷たかつま会」にご招待いただきました。

倉敷たかつま会は、倉敷市を中心に結成されている同窓会支部で、毎年総会を開催されています。今回は、56名もの参加があり盛会でした。今後とも御支援御協力の程よろしくお願いします。

14:oo 矢掛本陣石井家酒蔵で、「第2回矢掛本陣 蔵コンサート」が開催されました。今回はフルート&チェンバロ演奏会です。蔵の響きはコンサートホールと違う独特なものがあります。チェンバロにはもう少し響きが欲しいかな。バロックリコーダーの演奏もありましたが、こちらは素朴な音色が蔵と共鳴していて素晴らしい音色でした。

このチェンバロは総社市在住の方が手作りしたというお話。感動しました。

この演奏会には、矢掛高校・矢掛中学校の生徒がボランティアスタッフとして参加しています。いす並べ、受付、会場整理と大活躍です。最近ボランティア募集のときには、中高どちらにも声をかけていただき、中高生が協力して活動しています。

 

水車の里フルーツトピアで開催された「農業体験 芋苗の植え付けとうどんづくり」にも、矢高生がボランティアスタッフとして参加していました。 残念ながら参加できませんでした。残念・・・。しかし充実した一日でした。

 

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6月
06

泥かぶら

平成26年6月2日(月)~8日(日)まで、岡山県教育委員会は「いじめについて考える週間」を設定し、さまさまな取組を行っています。

7月13日(日) やかげ文化センターで、新制作座による演劇『泥かぶら』の公演があります。本校生徒にも参加を呼びかけています。

【あらすじ】

みなし子の「泥かぶら」。いつも1人ぼっちの野生児。
今日もわけもなく石つぶてを浴びせかけられ、悔しさに荒れ狂っています。
そこへ旅の老法師が通りかかり、「きれいになりたい」と慟哭する少女に、
美しくなる方法を教えてくれました。

自分の顔を恥じないこと
どんな時にも にっこり笑うこと
人の身になって思うこと

この3つを守れば村一番の美しい人になれるというのです。
少女の心は激しく揺れ動きます、そして美しくなりたいという心が勝り
少女は懸命に努力を続ける日をおくります。
しかし美しくなるどころか益々人に馬鹿にされるのです。
少女が絶望の余りに泣き叫ぶ時、遠くから必死に呼ぶ声がします。
少女にとって初めての友達ができました。
孤独から抜け出た少女は、
猿でなければ登れないという山に薬草を求める貧しい農夫のために、
険しい山道を喜々として登り、薬草をとって軽々と駆け下りてきたのでした。
少女は想像もしない、農夫の感謝の言葉に驚きます。
その日から美しくなりたいことを忘れ、働くことに喜びを見つけた少女。
彼女が知った本当の美しさとは何だったのでしょうか・・・。

評論家の戸板康二氏は、次のように寄稿しています。

社会問題になっている学校での「いじめ」の実状を思い、昔の泥かぶらが、どんなにつらい日々を送迎したかと考えると、涙が出て来る。しかし、この芝居で、みにくくても、その顔を恥じず、いつでも二ッコリ笑い、人のために尽くそうとすれば、その人間は、かならず美しくなるということを、教えられる。ぼくは客席にいて、久しぶりに、声をあげて泣きたいほどの感動を受けた。(新制作座Webページから)

 

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6月
05

私の歩んだ道-見えないから見えたもの

平成26年6月2日(月)~8日(日)まで、岡山県教育委員会は「いじめについて考える週間」を設定し、さまさまな取組を行っています。

5月18日(日)、やかげ町家交流館で県立岡山盲学校講師で岡山県視覚障害者協会理事の竹内昌彦先生による講演「私の歩んだ道-見えないから見えたもの」が行われました。

 

竹内昌彦先生は、満州で生まれました。終戦後引き上げてこられ、警察官のお父様が矢掛警察署に勤務されるようになったので、矢掛の商店街にあった警察官舎で暮らしていました。矢掛小学校に入学しましたが、小学校2年のときに光を失いました。講演の中に出てくる「いじめ」の部分は矢掛でのことなのです。父の転勤で矢掛町から岡山市へ転校したあともいじめは続きました。しかし、竹内少年はくじけません。消火器の泡、砂場の砂、あらゆるものを味方につけ、いじめに立ち向かっていったのです。その後、岡山盲学校に移り、寮生活をするようになりました。そしてパラリンピック出場、大学進学、母校の岡山盲学校で教職に就く、という人生を送られています。

「いじめに負けてはいけない。」何度聞いても竹内先生のお話は勇気をいただけます。

竹内先生が、最後に見た光景そして脳裏に焼き付いているのは矢掛の町並みから見た夕焼けなのです。お会いすると「茶臼山は、今はどうなっている?」と矢掛での思い出を語られます。

モンゴルに盲学校を作る活動も順調に進んでおり,先日もNHKの全国放送で紹介されていました。

そして、ついに竹内先生の半生を描いた映画、『拝啓 竹内昌彦先生』の制作が実現します。

これまで、「本編無き予告編」を手作りで完成させ、各地で上映しながら本格映画製作へ向けて、支援の輪を広げて来ていたのですが、とうとう本編のクランクイン間近です。You tube で予告編が公開されています。

 

 

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6月
04

いじめについて考える週間

平成26年6月2日(月)~8日(日)まで、岡山県教育委員会は「いじめについて考える週間」を設定し、さまさまな取組を行っています。

今年の岡山県いじめ防止標語 教育長賞は

「そのいじめ つもりじゃないは 通らない」

です。

岡山県子どもいじめ防止宣言」は、いじめをしない、いじめを許さない学校づくりを目指して、平成20年に県内60校の児童生徒からの提案をもとに作成され、「岡山県いじめ防止フォーラム」において、参加した県内の小・中・高等学校の児童生徒によって採択されたものです。

矢掛高校でも、この防止宣言をもとに、様々ないじめの未然防止等に向けた取組を行なっています。学校全体で早期発見に取り組むとともに、万一発生した場合には適切・迅速に対応してまいります。そのために「いじめ対策委員会」を組織しています。この委員会が中心になり、いじめ防止の研修の企画や早期発見のためのアンケート調査等に取り組み、「いじめ事象」に対応していきます。教員が日頃から生徒との信頼関係の構築に努め、生徒が「いじめ」を訴えやすい体制を整えることが大切です。担任・副担任を中心に、日々の教育活動を通して生徒の変化に絶えず気を配り、生徒の課題を早期に発見するように努め、生徒の情報は全教員が共有するようにしています。

 

 

あわせて、ボランティア活動や自然体験活動等の様々な体験活動、部活動や地域での活動等の中で、豊かな人間関係づくりの基盤となるコミュニケーション能力や社会性を育て、集団の一員としての自己有用感や充実感を育むことにより、互いに認め合い、心の通じ合う温かい人間関係をつくることが一番の基盤になると考えています。

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6月
03

スマートフォン 「18の約束」

平成26年6月2日(月)~8日(日)まで、岡山県教育委員会は「いじめについて考える週間」を設定し、さまさまな取組を行っています。

特に高校では、スマートフォンの所有率増加など、生徒を取りまく通信機器やインターネットの環境が大きく変化しており、新たな問題の発生源となることがあります。生徒の情報モラルを高め、SNSの場などでのトラブルを起こさない、トラブルに巻き込まれない用にすることが大切です。そのためには学校だけでなく、ご家庭との連携が不可欠です。

 

本日の山陽新聞に『子どもが危ない 深刻化するネットの闇 第3部それぞれの選択』で、「スマホ18の約束」が紹介されていました。

これはアメリカマサチューセッツ州の母親考案した手作りのスマートフォン利用契約書です。13歳の息子にスマートフォンを与えてもよいか悩んだ末に作った契約書です。親の覚悟と愛情が溢れていて、世界的に大きな反響を呼んだそうです。全文を紹介します。

 

 

あなたは今日から iPhone の所有権を持つことができます。やったね!

責任感のあるお利口な13歳なので、このプレゼントはあなたにふさわしいでしょう。

このプレゼントにはルールや規則が付いてきます。使用契約をゆっくり読んでください。私は親の仕事として、あなたを健康で豊かな人間性を持ったテクノロジーをうまく活用していける大人に育てなければなりません。

規則を守ることができなかった場合、あなたの iPhone 所有権も無くなります。あなたと何百万個ものメッセージ交換をするのが楽しみです。

 

 

『スマートフォン  18の約束』

  1.  これは私の携帯です。私が払いました。あなたに貸しているものです。  私って優しいでしょ?
  2.   パスワードは必ず私に報告しなさい。
  3.   これは「電話」です。鳴ったら必ず出なさい。礼儀良く「こんにちは」と言いなさい。 発信者が「ママ」か「パパ」だったら必ず出なさい。絶対に。
  4.   学校がある日は 19:30 に携帯を私に返却します。週末は 21:00 に返却します。携帯は翌日の朝 7:30 まで電源オフになります。友達の親が直接出る固定電話に電話出来ないような相手なら、その人には電話も SNS もしてはいけません。 自分の直感を信じて他の家族も尊重しなさい。
  5.   iPhone はあなたと一緒に学校へは行けません。  SNS をする子と直接話をしなさい。人生のスキルです。 ただし,半日登校や修学旅行、学校外活動は個別に検討します。
  6.  万が一、トイレや床に落としたり、破損させたりした場合の修理費用は自己負担です。 家の芝生を刈ったり、ベビーシッターをしたり、お年玉でカバーしてください。 こういうことは往々に起こるので準備しておいてください。
  7.   このテクノロジーを使って嘘をついたり、人を馬鹿にしたりしてはいけません。 人を傷つけるような会話に参加してはいけません。人のためになることを第一に考え、けんかに参加してはいけません。
  8.   人に面と向かって言えないことを、この iPhone を使って SNS やメールでしてはいけません。
  9.  友達の親の前で言えないようなことを SNS やメールでしてはいけません。自己規制してください。
  10.   ポルノ禁止。私とシェアできるような情報をウェブ検索してください。質問などがあれば誰かに聞きなさい。なるべくママかパパにね。
  11.   公共の場では消すなりサイレントモードにしなさい。特にレストラン、映画館、他の人と話すときはそうしてください。  あなたは失礼なことをしない子です。iPhone がそれを変えてはいけません。
  12.   他の人にあなたの大事な所の写真を送ったり、貰ったりしてはいけません。 笑わないで!  あなたの高知能でもそういうことをしたくなる時期がやってきます。とてもリスキーで、あなたの青春時代や大学時代、社会人時代を壊してしまう可能性があります。よくない考えです。インターネットはあなたより巨大で強いのよ。これほどの規模のものを消すのは難しいし、風評を覆すのもなおさら難しいのです。
  13.   写真やビデオを膨大に撮らないこと。すべてを収録する必要はありません。人生経験を肌身で経験してください。 すべてはあなたの記憶に収録されます。
  14.  時々家に iPhone を置いて出かけてください。そしてその判断に自信を持ってください。 iPhone は生き物ではないし、あなたの一部でもありません。携帯なしで生活することを覚えてください。  流行に流されない、自分だけが取り残されていると思ってしまう不安を気にしない器の大きな男になってください。
  15.   新しい音楽やクラシック音楽、あるいは全員が聞いている音楽とは違う音楽をダウンロードしてください。あなたの世代は史上最も音楽にアクセスできる世代なのよ。この特別な時代を活用してください。あなたの視野を広げてください。
  16.   時々ワードゲームやパズルや知能ゲームで遊んでください。
  17.  上を向いて歩いてください。あなたの周りの世界を良く見てください。窓から外を見てください。 鳥の鳴き声を聞いてみてください。 知らない人と会話してみてください。 グーグル検索なしで考えてみてください。
  18.   あなたが失敗したとき、 iPhone を預かります。その失敗について私と話し合います。また最初からスタートします。あなたと私はいつも何かを学んでいる。私はあなたのチームメイトです。一緒に答えを出していきましょう。

 

 

 

この条件に合意してくれることを願っています。ここに書いてあるほとんどのことは人生をうまく生きるための条件にもあてはまるのものだから。

あなたは常に激変していく世の中で成長しています。とても刺激的で興味深い体験だと思う。できるだけ単純に物事を考えてください。どんな機械や道具よりも自分のしっかりとした考え方と大きな心を信じてください。あなたが大好きなのよ。あなたの素晴らしい iPhone を楽しんでね。

 

 

 

Earthrise07

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6月
02

矢掛中・小北中体育会

5月31日(土) 矢掛中・小北中体育会が開催され、参加させていただきました。
矢掛中の3年生徒数は、ほぼ昨年並み。小北中の3年生徒数は大きく増えています。
小北中は小規模なので、生徒達は交代で役員・選手と大活躍です。
矢掛中のグラウンドには、新しく土を入れて整地したので、私がいたときよりずっと走りやすくなっているようです。

 

矢掛中学校

 

小北中学校

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5月
30

グローバル化に対応

先週の全国高等学校長協会総会、5月28日の岡山県高等学校全員研修講座。どちらでもグローバル化に対応できる高校教育について大きく取り上げられています。

文部科学省の「グローバル化に対応した英語教育改革実施計画」では

『初等中等教育段階からグローバル化に対応した教育環境づくりを進めるため、小学校における英語教育の拡充強化、中・高等学校における英語教育の高度化など、小・中・高等学校を通じた英語教育全体の抜本的充実を図る。
2020年(平成32年)の東京オリンピック・パラリンピックを見据え、新たな英語教育が本格展開できるように、本計画に基づき体制整備等を含め2014年度から逐次改革を推進する。』

と示されています。また、その中で高等学校については

  • ○ 幅広い話題について抽象的な内容を理解できる、英語話者とある程度 流暢にやりとりができる能力を養う
  • ○ 授業を英語で行うとともに、言語活動を高度化(発表、討論、交渉等)

が求められています。

英会話の個別指導

矢掛のような田舎では関係ない・・・そんなことはないのです。

学区内の井原市上出部町にある自動車部品製造の井原精機は、

『インドネシアに冷間鍛造品の工場を新設する。部品の現地調達を進める日系自動車メーカーのニーズを取り込む狙い。6月にも着工し、来年4月に量産を始める予定。』(山陽新聞05/27)

突然インドネシアに転勤!!なんていうことも現実的になってきています。

本校でも、英語教育の充実に一層力を入れていかねばなりません。

 

ユネスコスクールアジア大会

もう一つグローバル化のなかには

 

グローバル化が進む中、国際社会に生きる日本人としての自覚を育むため、日本人としてのアイデンティティを育成する。

という側面があることも忘れてはなりません。

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5月
29

耐震工事始まります

岡山県教育委員会では、県立学校の耐震化を急ピッチで進めています。矢掛高校でも平成26年度予算で、管理棟の耐震工事を施工します。
そして、本日からいよいよ準備工事が始まりました。

関係者の皆様。学校の安心安全確保のためにどうかよろしくお願いします。

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5月
28

公立学校におけるメディアストラテジー Ⅰ

何のために公立学校が広報活動をする必要があるのでしょうか。「私立じゃないので、宣伝なんて必要ない」それはもう過去の話です。地域から信頼されない学校は極めて厳しい学校経営を迫られることになるのです。公立学校の広報活動の目的は2つあります。
・ 学校の活動を広く周知することで、開かれた学校づくりを進めること
・ 魅力ある学校づくりの様子を周知することで、生徒募集・生徒確保を図ること


一つ目の目的である「開かれた学校づくり」についてです。従来の「開かれた学校づくり」は、学校施設の開放に重点が置かれ、保護者や地域住民との関わりも、学校の立場から理解と協力を求めることが中心でした。しかし、現在では、社会に対して「開かれた学校」という視座に変化してきています。家庭や地域社会に対して、積極的に働きかけていくことで家庭や地域社会とともに子どもたちを育てていくという視点に立った学校経営を「開かれた学校づくり」というようになってきました。地域参観日や学校通信の全戸配布などを行い、地域住民の意識を高めたり、地域住民や保護者にボランティアとして協力してもらったりすることが常態化してきています。その究極の形がコミュニティスクールです。日々の教育活動を公開していくには、広報活動は欠かせません。特に第三者であるメディアによる報道は、教育活動に客観性をもたせ、学校の自己満足に終わらないことにもなるからです。


二つ目の目的である生徒募集・生徒確保についてです。若年層の人口減を迎えている今日、生徒募集・生徒確保は多くの学校で喫緊の課題となっています。大学・高校はもちろんのこと、私立学校の増加により中学校からの私立校進学者が増加したり、都道府県立の中高一貫校に優秀な人材を引き抜かれたりすることで中学校の段階から生徒確保が課題になってきています。さらに地域によっては、小中学校の学区の縛りを緩めたり、自由学区制をとったりするようになってきています。自由学区制になれば、小中学校にとっても広報活動は、学校の存亡をかけた活動になっていくのです。
もちろんメディアによる広報活動だけですべての課題が解決するものではありません。インフォーマルな情報交流がもつ力は強く、とくにスマートフォン等の情報機器の普及が拍車をかけています。インフォーマルな情報を噂・風評・ネガティブイメージとしないためにも、正しい情報を確実に広報していく必要があるのです。

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5月
27

矢掛街並みプロジェクト

5月26日、備中矢掛宿の街並みをよくする会の会長様・副会長様が来校されました。

昨年度、地域ビジネス科3年生が調査・企画した「老舗紹介マップ」の第2刷の作成と配布計画の打合せです。街並みの商店と地区内の一人暮らしの高齢者を対象に、今度は地域ビジネス科新3年生が配布することになりました。

商業科の指導に当たっては,実践的・体験的学習を重視するとともに,地域や産業界との連携・交流を通じた実践的な学習活動や就業体験を積極的に取り入れることが求められています。今回の活動は、その実践事例として高く評価されています。それが次の学年に引き継がれていくことで、地域に密着した持続発展可能な教育活動となっていくのです。

街並みをよくする会の活動報告書では、

(以下引用)

1)若い感覚でまちづくりを行う時代

経済機構が大きく変化するなかで地方の商店街はシャッター街と化している。しかし矢掛の商店街には今なお地域に密着した商店が軒を連ね商いをしている。住民高齢者にとってありがたいことである。

会としても老舗紹介マップを作成することにより商店街の活性化の一助になればと思っている.マップ作成にあたっては矢掛高校地域ビジネス科の生徒に依頼して調査・企画を行った.若い感覚でまちづくりを行う時代と考えている。今後、若人達の協力を求め勉強会などをする必要がある。

(以上引用)

 

そして、新たに矢掛の街並みの空き店舗・空き住宅の調査・再利用を行うプロジェクトを街並みをよくする会・矢掛町・矢掛高校で立ち上げます。

矢掛町では3月に【矢掛町移住支援サイト】というポータルサイトを立ち上げています。

矢掛高校の役割は、若者の意見を再利用に取り入れるための提案の部分を担う予定です。高校生による店舗運営も視野に入れています。

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5月
26

町内小学校運動会

5月24日(土)矢掛町内の7つの全小学校で開催された運動会に参加させて頂きました。
矢掛町では、昨年度から運動会の開催日を統一しています。これらの小学校は、やかげ学の受け入れ施設として大変お世話になっています。
矢掛町の小学校は背後に里山があり、自然あふれる立地です。矢掛町は60年前に合併し現在の状況になっていますが、小学校は旧町村ごとに残しています。ですから小規模ではありますが、本当に地域に密着した学校です。小学校の運動会も、多くの学校で地域や保育園・幼稚園と共同開催しています。幼児から高齢者までが様々な種目に参加します。

美川小学校

 

矢掛小学校

 

川面小学校

 

小田小学校

 

中川小学校

 

山田小学校

 

三谷小学校
今年、特徴的だったのは、地域の中学生が運営ボランティアとして、母校の小学校の運動会に参加していたことでした。「新しい公共」の精神が中山間地の矢掛の地に定着してきています。

 

Earthrise06

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5月
23

未来教育研究所から助成金

未来教育研究所から、「やかげ学」を中心とする持続発展教育の活動に対して助成金を頂きました。

研究主題は

【人口減少社会における地域を支える人材を育てる後期中等教育のあり方 ― 持続発展可能な地域をつくるために ―】

です。

 

○研究の目的

中山間部における地域との連携を重視した学習活動をとおして、他者・社会・自然環境との関係性を認識し、「かかわり」「つながり」を尊重する態度を養う。また社会に積極的に寄与する能力を育成し、持続可能な社会が実現できるような価値観と態度を養う。

  • 体験的な学習活動をとおして、学ぶことの楽しさや意義を理解する。
  • 地域の施設や人材を活用することにより、郷土の伝統や文化に対する理解を深める。
  • 校外の幅広い年齢層の方々との交流、異学年での交流活動、発表会や報告会を行うことにより、コミュニケーショ ン能力やプレゼンテーション能力を育成する。
  • 人間関係を築く力、社会に参画し寄与する態度、規範意識や公共心の育成を図る。
  • 「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手としての意識を育成する。

○研究の進め方
矢掛町は、過疎化・少子化が進む中山間部の町である。本校は、ESD「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)」に取り組んでいる。学校自体が持続発展可能であることが喫緊の課題となっている。学校の持続発展が地域の持続発展を担保するからである。このような地域は、全国的にも多く存在している。そのような地域における後期中等教育のモデルとなる実践と本研究を位置づけている。
学校設定科目『やかげ学』では、職業体験を中心として地域での様々な体験活動を通じて、多様な立場の人や異世代の人と触れあい、地域社会における自分の役割や立ち位置を自覚するような活動を計画している。その過程で、人との心の繋がりや社会との繋がりに気づき、自尊感情のある自立した人間へと成長させていきたい。「かかわり」「つながり」を尊重するなかで、社会的・職業的に自立し、社会の中で役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力を身につけさせていくであろう。
『やかげ学』は、地域の様々な施設での一貫した長期研修を行うことで、実際に社会で働いている人や、社会で行われていることの本質や意義に触れ、それらを理解することをねらいとしている。『やかげ学』では「まちづくり」「文化と歴史」「社会人として」等の講義を受け、地域や勤労についての理解を深める実習先を決定し、各施設で毎週木曜午後に計30回の実習を行う。活動の振り返りを行い体験先の職員や地域住民を招き、活動成果発表会を行う。
また、職業体験やボランティア活動のような参加型にとどまらず、地域活性化のための提案を行ったり、小中学生をまきこんだ諸活動のリーダーとなったりする参画型の活動を積極的に組織していきたい。

○期待される成果

実習は、過疎化が進む矢掛町において課題となっている福祉・教育・農業及び医療関係に特化させる予定である。卒業時の進路決定において、それらの領域への進学就職が一層増加することを期待している。一方、生徒への効果だけでなく、受け入れ施設側にも、受け入れることによる効果が最大限出るよう期待している。各施設でも若い労働力は魅力である。双方で「Win-Win」の関係が成立するようにしたい。地域の諸団体・機関と連携し、就労機会の確保に向けた活動にもしていきたい。

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5月
22

「先生!」 池上彰編

岡山 ~ 東京。新書1冊を読むのに適当な時間です。

東京からの帰りに読んだのは、池上彰編 「先生!」 (岩波新書)

編者からの呼びかけでは、『日本の教育が厳しい状況になっていることは確かでしょうが、現場の先生たちの頑張りで、かろうじて高いレベルを維持できているのも事実です。そんな先生への期待が高いがゆえに、先生への批判も高まるのでしょう。先生への批判は、高い期待の裏返しでもあると思うのです。そんな先生たちを励ます本を世に出したい。これが、私と編集部の共通の認識です。』とされています。

池上さんの呼びかけに、作家、医師、職人、タレントなど27人が応えています。

たとえば、算数教育が専門の渡辺恵津子さん。『「先生、さようなら。」「はい、ひろ子ちゃん、ひろみちゃん、さようなら。」仲良し三人で下校中、担任の先生とすれ違ったので一緒にさようならといいました。でも、先生は私の名前はいってくれませんでした。本当に些細な出来事。でも、一年生の小さな胸には棘が突き刺さったような痛みが残っていたのを、なぜか忘れることができません。』

無痛注射針を開発した岡野雅行さん。『俺?俺かい?俺に先生の話を聞こうたって、そりゃ無理な話だ、俺は勉強なんて大嫌い。学校も先生もいやで、ほとんどかかわりたくねえって思ってたんだから。それがいまじゃ、社員四人の金型プレス屋の親父の俺のところに、各地の中学生が修学旅行でわざわざ来て、話を聞かせてくれなんていうんだから、びっくりしちゃうよ。』

多くのエッセイが、先生の何気ない行動や言葉に鮮烈な印象をうけ、思い出として胸に刻んでいます。

最後は、池上彰氏が太田光氏にインタビューしてまとめとしています。太田光氏の「重要なのは学問を教えることよりも、学問を武器にしてこいつらとわかり合えることだと思えば、ちょっとやり方は変わっていくかもしれない。」という言葉にははっとさせられました。

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5月
21

全国高等学校長協会総会・研究協議会

5月21日22日、さいたま市大宮ソニックホールで開催された全国高等学校長協会総会・研究協議会に参加しました。

会長挨拶では、
選挙権が、18歳からになることが現実的になってきた今日、社会人として判断する力を身に付けさせることが一層大切になってきている。高校の多様化が進む中で、「コア」となる部分を明らかにし、質の確保と向上を図らなければならない。そのためには高大接続と、小中高連携が重要になってくる。
との話にうなずいていました。

感動したのは、旭川市旭山動物園の前園長 小菅 正夫 先生の講演 「旭山動物園 夢を実現したプロジェクト」 でした。観客がどんどん減少し、閉園を迫られている動物園を再建したお話です。最初は、動物の話かと思って聞いていたのですが、最初から最後まで、経営のお話でした。大切なことは組織の存在理由に徹底的にこだわり、ぶれないこと。野生動物を見てもらうことで、自然環境に興味をもち、保全の味方になってもらう。それこそが動物園の存在意義であり、観覧車もジェットコースターもあしかショーもいらない。それぞれの職員が自分のしなければならないことを自覚し、誠実にそれを行っていけば未来は開けてくる。組織改革は意識改革である。とのお話には、中山間部の人口減少で生徒募集に苦悩する校長として、参考になるとともに勇気を与えて頂きました。

 

文部科学省から配布された、分厚い行政説明資料に目を通していると、どこかで見たことのある学校評価書があるなあ・・・。平成24年度私が校長をしていた矢掛中学校の学校評価書ではありませんか。びっくりしました。「学校評価の実効性を高める取組」の事例として矢掛町の専門評価を上げているのですが、その実例として出ているのです。びっくりするとともに高く評価して頂いたことに感激いたしました。

小さくて内容が読めません。 矢掛中学校のHPで公開しているので、よかったら見てやってください。

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5月
20

全国商業高等学校総会・研究協議会

5月19日・20日東京新橋ヤクルトホールで開催された全国商業高等学校総会・研究協議会に参加です。二年目の参加ですので、去年より緊張していません。今年は商業教育が始まって130年、周年記念式典も併せて開かれました。

ところが、緊張して聞いたのは、文部科学省教科調査官の先生の講話です。

「商業教育に未来はあるか」

商業科に通学する生徒の減少、設置校の減少。専門学科通学生徒は1年で一万人減少し、そのうちの半分が商業科です。商業科生徒割合は6.3%にまで落ちており、このままだと総合学科との逆転も起こるとのこと。

商業科にとって必要なことは、

  1. 知識と技術を身につけること(各種検定)
  2. ビジネスの場面を想定すること(課題研究)
  3. 地域をフィールドにすること

 このステップを明確にすることが大切であるというお話でした。商業とは何かという存在意義を強く主張することこそが商業科の持続発展を担保するというお話でした。

商業とは何か、それは「商品を通して人と人とを結びつけること」です。人づくりに最高です。地域に出て心と体全体で学ぶものです。それが働く力になるのです。サービス経済化・グローバル化の追い風をキャッチしなければならない。

ということを熱く語って頂きました。

本校地域ビジネス科の目指す方向が正しいことを裏付けて頂いたような想いでした。

 

地域ビジネス科が「備中矢掛宿の町並みをよくする会」から依頼を受け、作成した「老舗紹介マップ」。すべての事業所でのインタビューをもとに作成しました。今後もこのような取組を継続したいと思います。

 

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5月
19

矢掛で育つ子どもの未来についてはなすカフェ

5月17日(土)【矢掛で育つ子どもの未来についてはなすカフェ】がやかげ町屋交流館谷山サロンで開かれました。矢掛で育つ子どもたちが、周りの大人や地域ともっとつながり、もっとすてきな町にするために年齢や性別、学年や役職・・・いろいろな垣根を取り払って,矢掛についてみんなでワイワイ話し合おうというイベントです。

矢掛小学校 矢掛中学校 矢掛高校 の【やかげ町並みこども連合】から大勢参加しました。地域の方も大勢参加してくれました。

素晴らしいのは、行政や学校が行うのではなく、民間のボランティアの手で運営されようとしていることです。新しい風が矢掛にも吹き始めています。

矢掛町役場からは、ヤカッピ~と山野町長が参加です。

 

話し合いが、熱く行われています。

 

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5月
16

PTA総会・学年懇談会

5月15日13時30分から矢掛高等学校PTA総会も引き続き学年懇談会を開催しましたところ、例年以上に多く、保護者の皆様にご参加いただき、議事もすべて承認されました。本日より新しい体制でスタートします。

学年懇談にも多く参加していただき,ありがとうございました。
 一年学年懇談の様子

 

今後とも、よろしくお願いします。

 

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5月
16

伝えたい言葉・歌

5月15日、矢掛町農村環境改善センターで開催された、教職員互助組合退職互助部小田支部総会にゲストとしてご招待頂きましたので、後半のみでしたが参加させて頂きました。参加した部分は内田隆志さんの講話「伝えたい言葉・歌」です。内田さんは、音楽を通じて子どもたちに人権の大切さを訴えようと、学校などで自作の歌を披露する演奏活動に取り組んでいます。

内田隆志さんは、元中学校の先生。私も4年間同じ学校に勤務し、様々な影響を受けた尊敬する先輩です。社会科の先生として同和教育に関わり、人権をテーマにした授業は感動的でした。すばらしいものでした。また、教室でよくギターを弾いて生徒たちと歌っていました。倉敷市立北中学校の校長だったときに、ギターを交えて話をするようになり、人権への思いを込めた自作の曲を壇上で奏で始めたそうです。

2013年3月に定年退職してから、公民館や学校・幼稚園などに出向き、弾き語りやお話をされています。

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5月
15

5.15に寄せて

求則得之 舎則失之


「求則得之 舎則失之」 校長室に掛けられている額です。書家としても名高い「五・一五事件」で凶弾に倒れた犬養毅から寄せられた書額です。「本堂」の号ではなく、「犬養毅」と本名が記されています。学校のため、威儀を正して謹んで書いたというご自身の姿勢が示されているとのことです。

1932年(昭和7年)5月15日に武装した海軍の青年将校たちが総理大臣官邸に乱入し、岡山県出身の内閣総理大臣犬養毅を殺害しました。この書がかかれたのは、その前年の昭和6年冬。昭和6年12月13日に第29代内閣総理大臣に就任しています。

求むるときは則ち之を得、舍つるときは則ち之を失う

と読みます。『孟子』盡心章句上 に書かれているものです。
「求めようとする心があれば、それを得ることができるが、その思いを捨ててしまっては、得るはずのものばかりでなく、心をも失ってしまう。」ということです。

求めるべきものは、すでに用意されています。あとは、それを求めようとするか否か、その人の心がけや意志によるものなのです。ただ漫然と思うだけではなく強く念じる心が行動を生み、やがて得ようとしていたものが見えてきます。

 

求則得之 舎則失之
是求有益於得也 求在我者也
求之有道 得之有命
是求無益於得也、求在外者也
『孟子』 盡心章句上

 

 

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