未来教育研究所から、「やかげ学」を中心とする持続発展教育の活動に対して助成金を頂きました。
研究主題は
【人口減少社会における地域を支える人材を育てる後期中等教育のあり方 ― 持続発展可能な地域をつくるために ―】
です。
○研究の目的
中山間部における地域との連携を重視した学習活動をとおして、他者・社会・自然環境との関係性を認識し、「かかわり」「つながり」を尊重する態度を養う。また社会に積極的に寄与する能力を育成し、持続可能な社会が実現できるような価値観と態度を養う。
- 体験的な学習活動をとおして、学ぶことの楽しさや意義を理解する。
- 地域の施設や人材を活用することにより、郷土の伝統や文化に対する理解を深める。
- 校外の幅広い年齢層の方々との交流、異学年での交流活動、発表会や報告会を行うことにより、コミュニケーショ ン能力やプレゼンテーション能力を育成する。
- 人間関係を築く力、社会に参画し寄与する態度、規範意識や公共心の育成を図る。
- 「持続発展教育(ESD)」を視野に、単なる地域貢献活動にとどまらず、持続可能な社会の担い手としての意識を育成する。
○研究の進め方
矢掛町は、過疎化・少子化が進む中山間部の町である。本校は、ESD「持続可能な開発のための教育(Education for Sustainable Development)」に取り組んでいる。学校自体が持続発展可能であることが喫緊の課題となっている。学校の持続発展が地域の持続発展を担保するからである。このような地域は、全国的にも多く存在している。そのような地域における後期中等教育のモデルとなる実践と本研究を位置づけている。
学校設定科目『やかげ学』では、職業体験を中心として地域での様々な体験活動を通じて、多様な立場の人や異世代の人と触れあい、地域社会における自分の役割や立ち位置を自覚するような活動を計画している。その過程で、人との心の繋がりや社会との繋がりに気づき、自尊感情のある自立した人間へと成長させていきたい。「かかわり」「つながり」を尊重するなかで、社会的・職業的に自立し、社会の中で役割を果たしながら、自分らしい生き方を実現するための力を身につけさせていくであろう。
『やかげ学』は、地域の様々な施設での一貫した長期研修を行うことで、実際に社会で働いている人や、社会で行われていることの本質や意義に触れ、それらを理解することをねらいとしている。『やかげ学』では「まちづくり」「文化と歴史」「社会人として」等の講義を受け、地域や勤労についての理解を深める実習先を決定し、各施設で毎週木曜午後に計30回の実習を行う。活動の振り返りを行い体験先の職員や地域住民を招き、活動成果発表会を行う。
また、職業体験やボランティア活動のような参加型にとどまらず、地域活性化のための提案を行ったり、小中学生をまきこんだ諸活動のリーダーとなったりする参画型の活動を積極的に組織していきたい。
○期待される成果
実習は、過疎化が進む矢掛町において課題となっている福祉・教育・農業及び医療関係に特化させる予定である。卒業時の進路決定において、それらの領域への進学就職が一層増加することを期待している。一方、生徒への効果だけでなく、受け入れ施設側にも、受け入れることによる効果が最大限出るよう期待している。各施設でも若い労働力は魅力である。双方で「Win-Win」の関係が成立するようにしたい。地域の諸団体・機関と連携し、就労機会の確保に向けた活動にもしていきたい。
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本校にやかげ観光大使「やかっぴー」がやってきました。


「やかげ学」の授業であいさつをしていただきました。
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岡山 ~ 東京。新書1冊を読むのに適当な時間です。
東京からの帰りに読んだのは、池上彰編 「先生!」 (岩波新書)
編者からの呼びかけでは、『日本の教育が厳しい状況になっていることは確かでしょうが、現場の先生たちの頑張りで、かろうじて高いレベルを維持できているのも事実です。そんな先生への期待が高いがゆえに、先生への批判も高まるのでしょう。先生への批判は、高い期待の裏返しでもあると思うのです。そんな先生たちを励ます本を世に出したい。これが、私と編集部の共通の認識です。』とされています。
池上さんの呼びかけに、作家、医師、職人、タレントなど27人が応えています。
たとえば、算数教育が専門の渡辺恵津子さん。『「先生、さようなら。」「はい、ひろ子ちゃん、ひろみちゃん、さようなら。」仲良し三人で下校中、担任の先生とすれ違ったので一緒にさようならといいました。でも、先生は私の名前はいってくれませんでした。本当に些細な出来事。でも、一年生の小さな胸には棘が突き刺さったような痛みが残っていたのを、なぜか忘れることができません。』
無痛注射針を開発した岡野雅行さん。『俺?俺かい?俺に先生の話を聞こうたって、そりゃ無理な話だ、俺は勉強なんて大嫌い。学校も先生もいやで、ほとんどかかわりたくねえって思ってたんだから。それがいまじゃ、社員四人の金型プレス屋の親父の俺のところに、各地の中学生が修学旅行でわざわざ来て、話を聞かせてくれなんていうんだから、びっくりしちゃうよ。』
多くのエッセイが、先生の何気ない行動や言葉に鮮烈な印象をうけ、思い出として胸に刻んでいます。
最後は、池上彰氏が太田光氏にインタビューしてまとめとしています。太田光氏の「重要なのは学問を教えることよりも、学問を武器にしてこいつらとわかり合えることだと思えば、ちょっとやり方は変わっていくかもしれない。」という言葉にははっとさせられました。
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本日、歯科検診が始まりました。その様子です。

体のメンテナンスをしっかりして、勉強に部活に全力投球だ!
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5月21日22日、さいたま市大宮ソニックホールで開催された全国高等学校長協会総会・研究協議会に参加しました。
会長挨拶では、
選挙権が、18歳からになることが現実的になってきた今日、社会人として判断する力を身に付けさせることが一層大切になってきている。高校の多様化が進む中で、「コア」となる部分を明らかにし、質の確保と向上を図らなければならない。そのためには高大接続と、小中高連携が重要になってくる。
との話にうなずいていました。
感動したのは、旭川市旭山動物園の前園長 小菅 正夫 先生の講演 「旭山動物園 夢を実現したプロジェクト」 でした。観客がどんどん減少し、閉園を迫られている動物園を再建したお話です。最初は、動物の話かと思って聞いていたのですが、最初から最後まで、経営のお話でした。大切なことは組織の存在理由に徹底的にこだわり、ぶれないこと。野生動物を見てもらうことで、自然環境に興味をもち、保全の味方になってもらう。それこそが動物園の存在意義であり、観覧車もジェットコースターもあしかショーもいらない。それぞれの職員が自分のしなければならないことを自覚し、誠実にそれを行っていけば未来は開けてくる。組織改革は意識改革である。とのお話には、中山間部の人口減少で生徒募集に苦悩する校長として、参考になるとともに勇気を与えて頂きました。
文部科学省から配布された、分厚い行政説明資料に目を通していると、どこかで見たことのある学校評価書があるなあ・・・。平成24年度私が校長をしていた矢掛中学校の学校評価書ではありませんか。びっくりしました。「学校評価の実効性を高める取組」の事例として矢掛町の専門評価を上げているのですが、その実例として出ているのです。びっくりするとともに高く評価して頂いたことに感激いたしました。
小さくて内容が読めません。 矢掛中学校のHPで公開しているので、よかったら見てやってください。
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毎年恒例の生徒総会です。

学校は生徒のみんなの総意でつくりあげるものです。よい雰囲気の矢掛高校をこれからも続けましょう!
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5月19日・20日東京新橋ヤクルトホールで開催された全国商業高等学校総会・研究協議会に参加です。二年目の参加ですので、去年より緊張していません。今年は商業教育が始まって130年、周年記念式典も併せて開かれました。
ところが、緊張して聞いたのは、文部科学省教科調査官の先生の講話です。
「商業教育に未来はあるか」
商業科に通学する生徒の減少、設置校の減少。専門学科通学生徒は1年で一万人減少し、そのうちの半分が商業科です。商業科生徒割合は6.3%にまで落ちており、このままだと総合学科との逆転も起こるとのこと。
商業科にとって必要なことは、
- 知識と技術を身につけること(各種検定)
- ビジネスの場面を想定すること(課題研究)
- 地域をフィールドにすること
このステップを明確にすることが大切であるというお話でした。商業とは何かという存在意義を強く主張することこそが商業科の持続発展を担保するというお話でした。
商業とは何か、それは「商品を通して人と人とを結びつけること」です。人づくりに最高です。地域に出て心と体全体で学ぶものです。それが働く力になるのです。サービス経済化・グローバル化の追い風をキャッチしなければならない。
ということを熱く語って頂きました。
本校地域ビジネス科の目指す方向が正しいことを裏付けて頂いたような想いでした。

地域ビジネス科が「備中矢掛宿の町並みをよくする会」から依頼を受け、作成した「老舗紹介マップ」。すべての事業所でのインタビューをもとに作成しました。今後もこのような取組を継続したいと思います。
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5月17日、やかげ町屋交流館に初めて集まったみんなで、自分自身や矢掛のことを話しました。

町制60周年の矢掛町、明日に向かってどんどん飛躍していきます。
矢掛高校もどんどん成長、飛躍していきます。
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毎月第3日曜日に矢掛駅で行われる『井原線で得得市』にサイエンス部が参加し、化学実験教室を開きました。

今回はストロー笛と紙とんぼ作りを行ました。紙とんぼはちびっ子に大人気でした。
6月は紫外線ビーズを使ったブレスレット作りの予定です。
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5月17日(土)【矢掛で育つ子どもの未来についてはなすカフェ】がやかげ町屋交流館谷山サロンで開かれました。矢掛で育つ子どもたちが、周りの大人や地域ともっとつながり、もっとすてきな町にするために年齢や性別、学年や役職・・・いろいろな垣根を取り払って,矢掛についてみんなでワイワイ話し合おうというイベントです。
矢掛小学校 矢掛中学校 矢掛高校 の【やかげ町並みこども連合】から大勢参加しました。地域の方も大勢参加してくれました。

素晴らしいのは、行政や学校が行うのではなく、民間のボランティアの手で運営されようとしていることです。新しい風が矢掛にも吹き始めています。
矢掛町役場からは、ヤカッピ~と山野町長が参加です。

話し合いが、熱く行われています。

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テスト最終日に園庭整備ボランティアとして30名ほどで幼稚園におじゃましました。
暑い中でしたが、時折吹く風が心地よく、みんな満足した様子でした。
園児ともふれあえ、最高のひとときでした。
飼育されているうさぎの観察もしました。
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標記のものを中間考査最終日ということで行いました。
総合コースは2クラスありますが、目指す方向は同じ!
結束力を固め、確認し合うひとときとなりました。

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本日は美川幼稚園でもボランティアとしておじゃましました。
園庭がきれいになっていく様子に園の先生方も喜んでいらっしゃいました。
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5月15日13時30分から矢掛高等学校PTA総会も引き続き学年懇談会を開催しましたところ、例年以上に多く、保護者の皆様にご参加いただき、議事もすべて承認されました。本日より新しい体制でスタートします。
学年懇談にも多く参加していただき,ありがとうございました。
一年学年懇談の様子
今後とも、よろしくお願いします。
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5月15日、矢掛町農村環境改善センターで開催された、教職員互助組合退職互助部小田支部総会にゲストとしてご招待頂きましたので、後半のみでしたが参加させて頂きました。参加した部分は内田隆志さんの講話「伝えたい言葉・歌」です。内田さんは、音楽を通じて子どもたちに人権の大切さを訴えようと、学校などで自作の歌を披露する演奏活動に取り組んでいます。
内田隆志さんは、元中学校の先生。私も4年間同じ学校に勤務し、様々な影響を受けた尊敬する先輩です。社会科の先生として同和教育に関わり、人権をテーマにした授業は感動的でした。すばらしいものでした。また、教室でよくギターを弾いて生徒たちと歌っていました。倉敷市立北中学校の校長だったときに、ギターを交えて話をするようになり、人権への思いを込めた自作の曲を壇上で奏で始めたそうです。

2013年3月に定年退職してから、公民館や学校・幼稚園などに出向き、弾き語りやお話をされています。
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保護者の皆様との情報交換、共有のための標記の会が本日行われました。

学年懇談会では、日常の様子をスライドを交えながら紹介しました。
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求則得之 舎則失之

「求則得之 舎則失之」 校長室に掛けられている額です。書家としても名高い「五・一五事件」で凶弾に倒れた犬養毅から寄せられた書額です。「本堂」の号ではなく、「犬養毅」と本名が記されています。学校のため、威儀を正して謹んで書いたというご自身の姿勢が示されているとのことです。
1932年(昭和7年)5月15日に武装した海軍の青年将校たちが総理大臣官邸に乱入し、岡山県出身の内閣総理大臣犬養毅を殺害しました。この書がかかれたのは、その前年の昭和6年冬。昭和6年12月13日に第29代内閣総理大臣に就任しています。
求むるときは則ち之を得、舍つるときは則ち之を失う
と読みます。『孟子』盡心章句上 に書かれているものです。
「求めようとする心があれば、それを得ることができるが、その思いを捨ててしまっては、得るはずのものばかりでなく、心をも失ってしまう。」ということです。
求めるべきものは、すでに用意されています。あとは、それを求めようとするか否か、その人の心がけや意志によるものなのです。ただ漫然と思うだけではなく強く念じる心が行動を生み、やがて得ようとしていたものが見えてきます。
求則得之 舎則失之
是求有益於得也 求在我者也
求之有道 得之有命
是求無益於得也、求在外者也
『孟子』 盡心章句上
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本日午後は、岡山県高等学校囲碁連盟理事会に参加のため岡山に出張です。矢掛町と囲碁には深い関係があるので、副会長を仰せつかっています。
矢掛町内にはなんと【囲碁発祥の地】の石碑があるのです。これは、郷土の偉人吉備真備が、唐から囲碁を持ち帰ったというお話に端を発します。

吉備真備公園(矢掛町東三成) 「囲碁発祥の地」 石碑 / 石造りの大碁盤
吉備真備は、唐の朝廷に才芸を恐れられ、次々と難題を出されます。当時の日本に伝わっていなかった囲碁で唐の名人と対局させられてしまいます。真備は、阿倍仲麻呂の化身である鬼から、囲碁で打ち負かして殺そうとする朝廷のたくらみを聞かされます。真備は、囲碁ができません。鬼から、即席の指導を受けました。大接戦となったが、終盤になって真備の陣地が少し足りません。そこで真備はすきを見て、名人に取られた黒石一つを口からのみ込んで、逆転勝ちします。そこで朝廷は真備に下剤をのませたが、真備は術を用いて石を腹から出しませんでした。唐の皇帝玄宗も負けを認め、真備の帰国を認めたというお話です。めでたし。めでたし。 ・・・ずるはいけませんねぇ。
これらのエピソードは、ボストン美術館所蔵の「吉備大臣入唐絵巻」にも描かれています。

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