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10月
28

干し柿の里 山の上 矢掛高校ESDの拠点

矢掛町小田に山ノ上という集落があります。矢掛町の北西端です。200m~250mと標高が高いため甘柿の育たない環境でした。しかし、日当たりがよく、秋に霧が少ないという干し柿をつくるには最適であったことから古くから干し柿の生産が盛んになっていました。現在も11月ごろになると山ノ上では家々の軒先に渋柿をつるす光景が見られます。簾のように干し柿が吊るされた光景は、のどかな農村の風景としてよく知られ、干し柿の季節は観光客や写真家が数多く山ノ上に足を運びます。現在ではビニールハウスを利用して乾燥させるのが主流です。

矢掛高校はESDの取組の柱の一つとしてこの山の上地区を取り上げています。幅広い世代に、山ノ上地区の魅力を伝えるとともに、中山間地域が抱える問題を把握し、山ノ上をその問題の解決のための活動の場にするというものです。矢掛高校では、山ノ上名物の干し柿作りのボランティアを継続してきました。また、干し柿の加工品などをメニューとした「雲の上カフェ」の計画にも加わっています。

山ノ上地区は名の通り山頂にあります。交通の便も悪く、高齢化率は約90%であり、このままでは持続可能な社会とは言えません。いずれ、住む人がいなくなってしまうかもしれません。矢掛高校では、生産者組合の方や岡山大学の学生、中学生たちと共にこの地区を活性化させるためのアイデアを考え、提案を続けています。山ノ上地区の魅力は、おいしい干し柿と豊かな自然です。持続可能な社会を構築するために自分達に何ができるのかを考えるきっかけになりました。

今年も、10月25日に第2回山の上干し柿祭会議が開かれ、多くの生徒が参加しました。

 

Earthrise18

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